けものと恐竜の化石(自然史博物館の展示案内 脊椎動物化石編)
詳しい説明 |
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ムカシマンモスが日本から姿を消したあと,再びあらわれたステゴドン.大阪付近では,大阪層群のMa6海成粘土層からMa7海成粘土層の層準で発見されており,Ma8海成粘土層からは,この種の牙といわれている化石が見つかっています. 日本列島での分布の北限は宮城県南部で南限は宮崎県です.産出する地層の年代は60万年前より少し古い時代から少し新しい時代までで,日本にいた期間は大変短かったのに,ナウマンゾウやアケボノゾウほどではありませんが,全国的に多くの化石がみつかっています.特に備讃瀬戸の海底からは,臼歯化石だけでなく,関節でつながった状態の胴体や四肢骨の化石が得られています.また,栃木県の葛生や山口県の秋吉台など,石灰岩地帯の洞穴や裂か堆積物からも,化石が多く産出しています.この場合には,小型哺乳類を含めて,トウヨウゾウと共存した動物の化石が,多数得られることもあります. トウヨウゾウは,稜数や臼歯の高さなどの比較では,シンシュウゾウとアケボノゾウの中間的な数値をもっているステゴドンです.体の大きさも両者の中間です. |
| ゾウ |
和 名 | トウヨウゾウ(東洋象) |
学 名 | Stegodon orientalis |
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