潮の干いた磯に行ってみましょう.大小さまざまな岩のくぼみに海水がたまったところが,見られます.これをタイドプール(潮だまり)といいます.タイドプールは潮間帯の中でも特にたくさんの生き物を見ることができる場所です.
 タイドプールにいる生き物は,岩にまぎれるような色をしているため,見つけにくいかもしれませんが,実にたくさんの生き物が暮らしています.アメフラシ,イトマキヒトデ,ムラサキウニ,ヨロイイソギンチャク,イソガニ,ショウジンガニ,ヒザラガイ,カラマツガイ,オニアサリ,ダイダイイソカイメン,クロイソカイメンなど,いろんな生き物がこの展示の中にもいます.
 タイドプールは,決して安定した環境ではありません.日ざしが強かったり、逆に雨が降ったりして,水中の酸素や塩分などが,著しく変わります.その中で,体の構造や,生活の上での工夫などによって,この環境に適応し,様々な生き物が暮らしているのです.実際,磯へ行くことがあったら,生き物の暮らしを観察してみましょう.