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このプロジェクトは、福井市自然史博物館の友の会会員により組織されました。福井県にも淡水型イトヨが大野市の湧水地にすんでいます。緯度的にみて世界で最も南で暮らすイトヨとして知られ、生息地の本願清水(ほんがんしょうず)は国の天然記念物に指定されています。本願清水にはイトヨの保全、調査研究、普及教育を目的とした「本願清水イトヨの里(http://www.itoyo.net/)」があります。ここは湧水地に隣接して半地下構造になっており、野生状態のイトヨをガラス越しに観察できる「観察窓」という、ティンバーゲンが見たらきっと泣いて喜ぶに違いない(?)すばらしい設備があります。本願清水は個体数密度が高く、水温の周年変動が小さいために繁殖期間が比較的長い(3月〜9月)ということもあり、撮影に適した場所といえます。 今回はイトヨの里と大野市教育委員会の協力を得て、主にこの観察窓を使ってイトヨの行動を撮影しました。また、再現実験などはイトヨの里内の研究室の飼育水槽で行いました。 |
このプロジェクトは2005年の4月から6月にかけて活動し、9歳から69歳までの約12名の方が参加しました。各自にデジタルビデオカメラを配付し、特定の個体に張り付いて追跡するという行動調査の手法でひたすらカメラを回し、個体の行動を記録しました。この映像をパソコンに取り込み、行動モジュールや興味深い事象をカットして編集し、動画ファイルに仕上げました。 また、イトヨのオスの闘争行動が婚姻色である赤い色によって解発される鍵刺激の実験などを再現するチームは、実際に提示模型を作って実験を再現し、映像を撮影しました。 |