地層のはぎ取り標本とは,読んで字のごとく地層をはぎ取ったものです.現世の地層や新しい時代にたまった(100万年以降くらい)まだ固くなっていない地層を,内部の構造などを残したまま採集します.採集の方法はいったって簡単です.
2.地層に樹脂を塗る.
ようは接着剤を塗って,固めてとるわけです.博物館での採集には専用の樹脂を使いますが,簡便にするには,スプレー式の接着剤などを使うのが便利です.
3.布を貼って再び樹脂を塗り,裏打ちをする.
地層そのものを樹脂だけでは弱いので,布で裏打ちをして補強します.
4.樹脂が乾くのを待って,地層からはがす.
5.不要な部分を切り取り,パネルに貼って保存する.
持ち帰ったのち,形を整形してパネルに貼ります.布だけに貼った状態だと収縮したりします.収縮すれば,構造などを見るためのものなのに,その価値は減じてしまいます.