■日々想【2003.7.20更新】
いろいろ考えたことや感じたことや,本や音楽の感想など.ほんとの雑文です.

中条のripple marks へ

■お酒にまつわる小話【2003.7.20】
・先日,友人らとしこたまワインを飲んだ.4人で7本(一人2本弱).そこで思ったのは,ワインがおいしいか,まずいかはわかるけど,どうおいしいかは表現できないということ.ソムリエにはなれないな.
・ただ今,友の会合宿中です.今回は留守番なのだけど,昨日友の会常連さんに(この方も今回合宿に参加されていない)「(中条さんが行ってなかったら)誰がビール販売してるんですか?」と聞かれた.合宿での私の役割って,そんな風に思われてるのね・・・・
・先日,久々に体重を測ったら・・・・・・とんでもないことになってました.この春は忙しくて外歩いてなかったし,飲むことも多かったからなあ.ダイエットしなければ.
でも夏場も飲み会多いんだよなあ・・・・


■ナンバーガール【2003.2.4】
 
このコーナーの標題に「本や音楽の感想など」うんぬんと書いているが,まったくそんなことは今までふれていないこのコーナー.それ以前に全然更新してないやん,ということはおいといて,なんか書きたいなあとは常々思っているわけです.
 でも,いきなりあまりメジャーな人の本や音楽をいろいろ書いたらあれだなあ(どれだ!)と思うので,あまり有名でなく私の今お気に入りのバンド,ナンバーガールについて書こうと思っていたら,昨秋に解散!これから楽しみだったのに.
 というわけで,ラストライブを収録したアルバム「サッポロ OMOIDE IN MY HEAD 状態」を買って聴き入ってるのであります.アルバムタイトルからどんな音か想像つくかもしれないけど,真剣に聴くと頭おかしくなります.そこがいいんだけど.感想というかのはまた機会をあらためて.

 上に「あまり有名でなく」なんて書いてるけど,ちゃんとメジャーレーベルから出てるし,大きなCDショップに行けば売ってるし,大ヒットしてないというだけです.個人的にはもっと売れて欲しかったけど,あんな音楽が大ヒットしたらそれはそれで悩んでまうかも.


◎2002年の日々想
 ■なぜ堆積学をはじめたか【2002.9.7】
 ■学芸員告白コーナー:中条の場合【2002.4.5】



■なぜ堆積学をはじめたか【2002.9.7】
 よく博物館に来られる方などから「なんで地層の研究なんかやりはじめたんですか?」「何がどうなったらそんなところに興味がいくんですか?」などということを聞かれる.動植物の分野や地学分野でも化石なら,子どものころからそんなことに興味があったんだろうなあとか,とかわかりやすい.では堆積学は?と聞かれたら,こんなん子どもの頃から興味を持ってたら気持ち悪いだけで,はっきりいって一般受けは悪い分野でしょう.しかし,堆積学の学芸員として採用されたからには少しはその普及につとめなければ,というわけで,なぜ私がこんな研究をするようになったかを少し.なお,以下の文章は「なぜ始めたか」であって「どこが楽しいか」ではないのでご注意を.

 何となく高い志もなく地学の教室を選んで行った私は,謙遜抜きにそれはそれは出来の悪い学生でした.大学を4年ででれたのは奇跡のよう(それでもでれるところが大学と言うべきか).そんな学生が卒業研究の研究室を選ぶのに考えたのは,デキが悪いので理論系や実験系はできない→となれば野外調査メインしかない→でも岩石の種類とかわからんなあ→堆積やったら岩石の種類は泥岩・砂岩・礫岩だけやから簡単ちゃうん!という非常に短絡思考から.もちろんそれがほんとに短絡だと気付くのにはさして時間はかからないのですが・・・.
 まずは,当時堆積学の教科書・文献は英語のモノしかない(今も少ないが多少はある).普通の英語すら危ういのに,何も知らないバカ学生が専門の本なんか読めるわけがない.次に,基本的な部分だけでいいとはいえ,堆積学は物理学(水理学)と密接に関わっているということ.砂が水で動くとかっていうのはもろ物理だけど,こんなん授業を出てなかった学生にはなんのことかさっぱりわかりません.それになんといっても指導教官が厳しかったこと.これははじめる前からわかっていたことなんですけどね・・・.
 ということはさておき,卒論として送り込まれたのが
島根県の浜田市.このフィールドも重要でした.1.遠いフィールドなので誰も来ない.教官や先輩などの監視(?)を気にせず好きにできる.2.一回行ったら遠すぎてそうそう帰ってこようとは思わないので仕事するしかない.3.娯楽がないので仕事するしかない.4.(ちょっと専門的ですが)生物擾乱作用が非常に強く,きれいな堆積構造がほとんど見れなかった,ので,逆にきれいなのが見れたときには感動できた.5.一人でする研究が性に合ってると気付いた.逆に言えば,ずぼらなので人がいると人に任して自分では何もしない.などなどの理由から,わりと一生懸命にやるようになりました.

 このように始めたきっかけとは別に,堆積学をここまでやれてきたのはいろいろな理由があります.野外で地層がたまったときのことをいろいろ考えるのは楽しいということ,地層の中から自然の不思議を感じられること,などなど・・・.行事などを通じて,そのおもしろさを少しでも伝えれたらと思っています.


■学芸員告白コーナー:中条の場合【2002.4.5】
 昨年,omnhメーリングリストで話題になった「学芸員告白コーナー」.なぜこんな職種に就いているのかを説明するのにちょうどいい文章なので,少し改訂バージョンで掲載します.

1. 元々学芸員になろうと思っていましたか?
 大学院に行ってたので研究職には就きたかったですが,地学系の学芸員は多くが化石に関わっている人で,私のような専門のもの(堆積学)は学芸員にはなれないと思っていました.よって,学芸員という選択肢ははっきりいって全くありませんでした.私と同じ専門の学芸員は日本では他に一人だけで,世界的にも少ない(というか知らない)と思います.それだけ博物館には似合わない専門といえるでしょう(身も蓋もない・・・).したがって当館の他の多くの学芸員と同様に,学芸員資格は持ってませんでした.

2. どのように学芸員の募集について知りましたか? もしくは、学芸員になったきっかけは?
 大学の掲示板に公募が出ていたから.大学院を卒業してどこにでも就職したかったから(お金がない),藁にもすがる思いでちょっとでも関連のある分野の公募を探していたからです.さらに言うなら公募を出した時点では採用されるとも思っていなかった.

3. 学芸員の仕事の良い点・悪い点
 なかなか難しい質問で,一言では言えませんが.
良い点:否応なしに自分の専門以外が詳しくなる.といっても私はあんまりもの知りませんが.また博物館(特に行事など)に来られる人は,自ら学びたいと思ってきている人が大半なので,話などのし甲斐がある.
悪い点:これは博物館という職場に限らないですが,学生と違って自由にフィールドに出にくい.したがって研究が進まない.特に私の研究はフィールドにかける割合が非常に高いので,なかなかつらいですね.

4. 学芸員を目指している人に対してコメント
 学芸員だけ,を目指すのはかえって良くないと思います.選択肢の一つと考えた方がいいでしょう.学芸員になることを考えるのではなく,今必要な物事を学ぶ(もしくは研究をする)ことを第一に考えるべきでしょう.研究職としての学芸員なら,やはり研究業績は必要でしょう.そうすればチャンスは思わぬところに転がっている・・・かな?


このページのトップへ
中条のripple marks へ