という方のために
あなたは,どちらかといえば
全くの初心者 ==>
何となく「○○の仲間かな?」とカンが働く ==>
大きな本屋さんに行けばけっこういろいろとキノコの図鑑を売っています.
その中で,あえて選んでおすすめするとすればまず初心者向けには小学館の「きのこ・しだ・こけ」(1440円)と保育社の検索入門シリーズ「検索入門きのこ図鑑」(1400円)となりますか。小学館の方はしだ・こけとセットでふだん気になるんだけどなかなかわからないもの3点セットでおとくです。種類数はすごく少ないのだけれど、よく見かけるものに絞って、観察のポイントが具体的なのがありがたいです。保育者の検索シリーズの方は、キノコを見て「ん、これは○科×属だ」とわからなくても調べていける優れものです。確実にこの種、とまで行けなくてもだいたいこの仲間だなーと言う「あたり」を付けるためにはよい図鑑です。最初のうちはこの2冊で特徴や目の付け所を覚えていくのがよいのでは?
少しなれてきた人には山渓フィールドブックス「きのこ」(2400円,山と渓谷社)が断然のおすすめ。小さな図鑑ですが,掲載されている種数は現在販売されている図鑑でもダントツです.伊沢正名さんの写真で眺めているだけでも楽しいです。ただ,フィールド版の悲しさで,簡潔な記載になっています.ベニタケやフウセンタケの仲間などのややこしいグループは写真と見比べて,これに似てるから,という即断はおすすめできません(といっても最初のうちはどのグループもややこしいモノに見えるかも??).
家にかえって観察し,顕微鏡観察までしたいという人には,保育社の「新日本菌類図鑑」になります。これがよい,というより類書が他にないというのが現状です.これ以上を求める場合には海外の図鑑や記載論文などを当たることになります。さらに変わり種としては地球社の「猿の腰掛け類図鑑」、平凡社からでている「変形菌図鑑」がおすすめです。どちらも監修がしっかりしていて記載も参考になります。
価格は紀伊国屋さんのデータベースで調べさせてもらいました.