コケの見わけ方
 コケ植物は普通の植物の種(種子)よりずっと小さな胞子という粉みたいなもので増える植物です.大昔(5億年位前)に初めて陸に上がってきた植物のグループの生き残りで,植物のご先祖様ともいえます.
 コケ植物は特に胞子体の特徴に着目して3つのグループに分けられています.胞子体で見分けるのは時期によってあったりなかったり,中にはごく小さいものであったりと,なかなか大変です.街中で見られるものは,大体,植物体(配偶体)の特徴で簡単に見分けることができます。
 

蘚類(せんるい)

 わたしたちが日常,目にするコケの仲間はこのグループが多いです.茎と葉の区別があって,茎が立つグループとはうグループに大きく区別できます.街中では葉の先がとがるものがほとんどです.

くきがたつせんるい
くきがはうせんるい

苔類(たいるい)

 目立つものはゼニゴケなどの葉状体(ようじょうたい:茎と葉の区別がない)のグループですが,茎葉体(けいようたい:茎と葉が区別できる)のグループのものの方が実は種類はたくさんあります.しかし,茎葉体の苔類はとても小さいものが多いので目立ちません.街中の茎葉体の仲間は葉が丸いものがほとんどです.

ようじょうたいのたいるい

くきと葉の区別がない
けいようたいのたいるい

くきと葉が区別できる

ツノゴケ類

 葉状体の形をしているので,苔類と区別が付きにくいですが,ツノ状に立ち上がる独特の胞子体を付けるので簡単に区別できます.