潮干狩りができるのは「干潟」という、遠浅の砂浜や河口の近くに砂や泥がたまっているところです。「潮干狩り場」として管理されているところは、たいていお客さんのために貝を撒いていますが、よそから運んでくることが多いようです。 潮干狩りの目当てはアサリやハマグリです。もともと日本にいたハマグリは、残念ながらすっかり減ってしまいました。アサリやハマグリは、河口に近い遠浅の砂浜にすんでいます。このような場所には、バカガイやシオフキガイもたくさんいます。真っ白なカガミガイや、アカガイのなかまのサルボウガイもよく見かけます。細長いマテガイのいる場所があれば、食塩を用意して、マテガイ獲りを楽しみましょう。 ここには、二枚貝をおそって食べるツメタガイもいます。同じなかまで、大陸から輸入された貝に混じって入ってきたと考えられているサキグロタマツメタガイも、最近は増えています。二枚貝の貝殻に直径1mm前後の丸い穴があいているものが見つかるかもしれません。それはかれらが食べるときにあけた穴です。また、ツメタガイのなかまは、砂とゼリー状の分泌物を混ぜて固めた中に卵を産みます。これは砂茶碗と呼ばれているもので、干潟でよく見かけます。砂の中に浅くもぐっているキセワタガイも肉食性の巻貝です。ただし、貝殻はやわらかいからだの中に埋もれているので、見た目には貝には見えません。
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