はじめに
地球が誕生したのは46億年前、地球に生命が生まれたのは約38億年前、陸上に生物が上陸したのは約5億年前と考えられています。現在に至る生命の歴史は、化石として地層の中に残されています。
現在の地球には様々な場所に様々な生物がいます。これらの生物は、大陸の移動、気候変動、火山活動、隕石の衝突などの地球環境の変化の中で、出現と絶滅を繰り返し、長い年月をかけて進化・発展してきた結果です。私たちヒトもそれらの生物のひとつです。また、生物は地球環境の影響を受けるばかりではなく、酸素の形成や土壌の形成など地球環境をつくりだしてきました。
はるかな時を超えて私たちに生命と地球の歴史を語りかける化石。化石は何億年、何千万年も前の地層からも1万年前の地層からも見つかります。ひとくちに化石と言っても、ゾウの歯、マンモスの毛、石になった木など、様々な状態で地層の中に残されています。生物は地層にうもれてから、変質したり、鉱物に置き換わったり、場合によっては生物の体の痕跡だけになる場合もあります。鉱物に置き換えられて宝石のように美しい化石、自然が作った芸術品のような化石があります。さっきまで動いていたような化石もあります。また、足跡、はい痕、巣穴などの生活の痕も化石に含まれます。
本ホームページは第42回特別展「来て!見て!感激! 大化石展」(2011年7月2日〜8月28日開催)の展示内容を紹介しています。化石の迫力、不思議さ、美しさ、面白さを感じていただければと思います。また、化石が示す過去からのメッセージを知っていただければと思います。たくさんの化石の中から、ぜひ自分の関心のある化石やお気に入りの化石を見つけてください。
掲載されている化石は、一部を除いて大阪市立自然史博物館の収蔵品で構成されています。できるだけ近畿地方や大阪から産出する化石を中心に構成しています。そのため、その時代の生物を示す世界的に有名な化石が含まれていない場合もありますが、大阪市立自然史博物館独自の化石コレクションをご覧いただければと思います。