自然史のイラストレーション ~描いて伝える・描いて楽しむ~

はじめに

INTRODUCTION

スマートフォンが普及し、誰でも常にカメラを持ち歩く時代になりました。日常で観察した生き物を撮影して、SNSやブログなどインターネット上に投稿している方も多いのではないかと思います。一方で、生き物をはじめ、自然史にまつわる様々なことをより深く理解し、より楽しむためには図や絵などによるイラストレーションの力も侮れません。イラストレーションを描く過程では、描き手によって必要な情報が取捨選択されることで、写真とは違った情報を私たちにもたらしてくれます。

本展では、古い文献、論文や図鑑、普及のための資料など、様々な媒体に描かれたイラストレーションを通して、描かれたものの魅力と描いて伝えることの楽しさを紹介します。ペリーの航海記に描かれた日本の生き物の図、化石で新種記載された松ぼっくりの原画、潮の満ち引きに関する絵本の原画、大阪市立自然史博物館友の会会員の詳細な観察スケッチなど、時代やジャンルも幅広いイラストレーションを展示し、誰もが写真を気軽に撮れる今の時代にこそ、絵や図の面白さを考えてみたいと思います。

NEWS

特別展「自然史のイラストレーション」のイベントや最新情報をお伝えします。

開催概要

EVENT GUIDE

観覧料 大人500円、高校生・大学生 300円

※本館(常設展)とのセット券は、大人700円、高校生・大学生400円。
※中学生以下、障がい者手帳など持参者(介護者1名を含む)、大阪市内在住の65歳以上の方は無料(要証明)。
※30人以上の団体割引あり。
※本館(常設展)、長居植物園への入場は別途料金が必要です(セット券を除く)。
※本館(常設展)とのセット券は、オンラインで購入できます。
特別展のチケットのみ購入する場合は、会場で購入ください。

期間
フリーパス
期間内特別展フリーパス 大人1,000円、高校生・大学生600円
期間内特別展フリーパス
開催日 令和6年2月23日(金・祝)~5月26日(日)
開館時間 2月23日~29日 9:30~16:30(入館は16:00まで)
3月1日~5月26日 9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜日(ただし4月29日、5月6日は開館)、5月7日(火)
主催 大阪市立自然史博物館
後援 大阪府教育委員会、大阪市教育委員会
開催場所 大阪市立自然史博物館 ネイチャーホール
(長居公園 花と緑と自然の情報センター2F)
〒546-0034 大阪市東住吉区長居公園1-23
TEL:06-6697-6221 FAX:06-6697-6225
アクセス Osaka Metro御堂筋線「長居」3号出口・東へ約800m
JR阪和線「長居」東出口・東へ約1km

主な展示

EXHIBIT

東西の古い椿の図譜

古くから東洋・西洋で楽しまれてきた椿の古い図譜の魅力を紹介。

ペリーの航海記に描かれた生き物たち

開国を要求しに来たペリーの艦隊は日本で自然史調査もしていた。

シモツケコウホネの新種記載の図の下書き

新種記載の図の下書きから見える、正確な図が描かれる過程。

化石で新種記載されたオオミツバマツ

色彩に乏しい化石を線画にすると細部の構造までよくわかる。

ウミウシ研究者のスケッチ

標本になると消えてしまうウミウシの特徴を精緻な図で残す。

『原色日本真菌類図鑑』のキノコの図の原画

日本のキノコ研究の基礎になった菌類図譜の魅力。

山田壽雄の植物図

右:オモダカ(オモダカ科)。裏面には「牧の先生ト(府下大崎ニテ採集)とあり、牧野と一緒に採集したものから描いたようだ。中央:シラン(ラン科)。一番下の花には「トル」という書き込みがあり、誰かの校閲を受けていたことがわかる。右:シラヤマギク(キク科)。裏面には「牧野先生ト松戸ニテ」というメモと花の形態に関するメモがある。表面の欄外には2種類の頭花の図があり、形態を確認しながら描いていたようだ。(東京大学総合研究博物館所蔵、同館写真提供)

天木茂晴の挿絵:秋の草はら(上)と冬の草はら(下)

草はらに生きる植物について、同じ場所で季節を変えて、個々の植物を強調して描いている。冬であってもロゼット葉でしっかりと生きている様子がわかりやすく描かれている。(東京大学総合研究博物館所蔵、同館写真提供)

天木茂晴の挿絵:早春の野辺の植物

ツクシ、タンポポ、フキ、セリなど早春の河辺の植物に加えて、コマツナ類やネコヤナギなども含めて春の様子がよくわかる絵。丸の中に芽出しの様子も書き込まれており、植物の生き様がよくわかる。(東京大学総合研究博物館所蔵、同館写真提供)

天木茂晴の挿絵:水草

ため池の岸からの水深の変化に応じて生育する水草が変わっていく様子がきれいに描かれており、水草の生活が一目でよくわかる一枚。(東京大学総合研究博物館所蔵、同館写真提供)

天木茂晴の挿絵:植物の細密画

天木氏が残した植物の細密画は花の解剖図から根や地下茎などの地下部まで詳細に描かれており、天木氏の伝わる挿絵はこういった細部の観察が基礎になっているのだと思われる。(東京大学総合研究博物館所蔵、同館写真提供)

中島睦子のシランの図譜

左:図鑑に掲載された図の原図。1枚の図に地下部を含めた全体、花、花の解剖図がレイアウトされており、シランの構造がよくわかる。中央・右:花の解剖図の下書き。標本を確認しながら花の解剖図を描いていく。(東京大学総合研究博物館所蔵、同館写真提供)

ミニガイド『干潟に棲む動物たち』のイラスト

緻密な線画が伝える海の生き物の魅力。

友の会会誌Nature Studyの表紙

線画で大阪のヘビの識別ポイントを図解。

大阪市立自然史博物館友の会会員の芽生えのスケッチ

自然観察にのめり込んだ北島浅子の生涯の研究成果。

歴代特別展のポスター

特別展のポスターにもいろんなイラストが使われてきた。

絵本「みちてはひいて」

潮が引いた磯に現れたタイドプール(潮だまり)の魅力をイラストで伝える。
(「みちては ひいて」文・澤口たまみ 絵・山口哲司 福音館書店 (ちいさなかがくのとも 2023年2月号))

関連イベント

EVENT

講演会

特別展普及講演会「自然史の描き手たち—明治期の画工について」

自然史の研究には図が欠かせませんが、明治期の大学や博物館では画工と呼ばれる図を描く専門家が活躍しました。本講演では画工の研究をされている藏田愛子さんをお招きし、画工の足取りや描いた図についてお話いただき、自然史のイラストレーションについてより深く考えてみたいと思います。

日時 4月28日(日)午後1時~2時30分(開場12時30分)
場所 大阪市立自然史博物館 講堂(YouTubeを使った同時配信も行います)
講師 藏田愛子(東京大学大学院人文社会系研究科・文化資源学研究専攻助教)
定員 先着170名(講堂での聴講)
対象 講堂での聴講:どなたでも参加できます(小学生以下は保護者同伴)
ネット配信:インターネットに接続することができる方
参加費 無料(博物館での聴講の場合は博物館入館料必要)
その他 見逃し配信はありません。

自然史オープンセミナー

自然史オープンセミナー(3月)「植物のイラストレーションを楽しむ」

「自然史のイラストレーション」展がはじまりました!展示を担当した2人の学芸員が植物の標本や図鑑に関係する図の魅力について紹介します。

日時 3月16日(土)午後1時~3時(開場12時30分)
講師 横川昌史学芸員(植物研究室)・長谷川匡弘学芸員(植物研究室)
場所 大阪市立自然史博物館 講堂(YouTubeを使った同時ライブ配信も行います。)
定員 先着170名(講堂での聴講)
対象 講堂での聴講:どなたでも参加できます(小学生以下は保護者同伴)
ネット配信:インターネットに接続することができる方
参加費 無料(博物館での聴講の場合は博物館入館料が必要)
その他 6月30日(日)まで見逃し配信を行います。同時配信を見られない方はご覧ください。

自然史オープンセミナー(5月)「補い合う標本と図版」

実物資料を克明に描いた図版は時に標本よりも残りやすく、観察した事実を伝えてくれることがあります。また、図版は生の時の色や微細な構造など、標本や文字による記録では残らない、しかし観察者が注目した特徴を記録するなど独自の価値を持ちます。もちろん標本には図版では得られない情報もたくさんあります。自然を記録する証拠として、標本と図版は互いに補い合いながらそれぞれに価値を持っていると考えます。磯野資料や本郷図譜など、いくつかの事例をもとに紹介してみたいと思います。

日時 5月18日(土)午後1時~3時(開場12時30分)
講師 佐久間大輔学芸員(植物研究室)
場所 大阪市立自然史博物館 講堂(YouTubeを使った同時ライブ配信も行います。) 
定員 先着170名(講堂での聴講)
対象 講堂での聴講:どなたでも参加できます(小学生以下は保護者同伴)
ネット配信:インターネットに接続することができる方
参加費 無料(博物館での聴講の場合は博物館入館料が必要)
その他 6月30日(日)まで見逃し配信を行います。同時配信を見られない方はご覧ください。

インターネット配信行事の視聴方法について

【配信方法】

YouTubeを使った配信も予定しています。インターネット環境に接続することができるパソコン、スマホなどがあれば、ソフトなどをダウンロードする必要はありません。ネット接続できるパソコン・スマホは各自でご用意ください。

【接続方法】

YouTubeの「大阪市立自然史博物館」チャンネルにアクセスして表題の番組をクリックしてください。開始時間になれば始まります。番組を見つけられない場合はYouTubeの検索ボックスに表題名を入れて検索してください。

ギャラリートーク

展示作成に関わった学芸員が、担当したコーナーを詳しく解説します。

日時 会期中の毎週土曜日の午前10時~(1回約15分+質疑応答)
  • 2月24日(土)動物担当の学芸員
  • 3月2日(土)植物担当の学芸員
  • 3月9日(土)植物・菌類担当の学芸員
  • 3月16日(土)植物担当の学芸員
  • 3月23日(土)植物担当の学芸員
  • 3月30日(土)昆虫担当の学芸員
  • 4月6日(土)動物担当の学芸員
  • 4月13日(土)動物担当の学芸員
  • 4月20日(土)植物化石担当の学芸員
  • 4月27日(土)植物担当の学芸員
  • 5月4日(土)植物担当の学芸員
  • 5月11日(土)植物・菌類担当の学芸員
  • 5月18日(土)植物・菌類担当の学芸員
  • 5月25日(土)植物担当の学芸員
場所 特別展会場内
参加費 無料(特別展観覧料が必要)
申込 不要

子どもワークショップ

特別展で、一番やさしい子ども向け行事。ハカセやスタッフと一緒に、展示を楽しもう。

ちょうせん!自然史イラスト

自然や生きものの絵が、ずらーりならんでいるよ。しょくぶつ、さかな、むし、きのこ…。
こまかい線でかかれた絵、きれいな色のたのしい絵。いろいろな絵があるよ、じっくり見てごらん。
絵のいいところってなんだろう?写真とはちがうの?
特別展「自然史のイラストレーション」のてんじを見ながら、きみも「自然史イラスト」をかいてみよう。

日時 2月24日(土)・25日(日)、3月9日(土)・10日(日)
11:00~12:00/1:30~3:00(1回約30分)
会場 特別展会場内
対象 どなたでも(小学生未満は保護者の同伴が必要)
参加費 無料(特別展観覧料必要)
受付 時間内いつでも

各種ダウンロード

DOWNLOAD

プレスリリース・チラシがこちらからダウンロードできます。
また、割引チケットをダウンロードし、プリントアウトして会場にお持ちいただくか、携帯端末等でご提示いただければ、入場料が割引になります。

大人500円→400円、高校生・大学生300円→200円。
1枚(1回の提示)につき、4名様1回限り有効。

※中学生以下、障がい者手帳などをお持ちの方、大阪市内在住の65歳以上の方(要証明)は無料。

プレスリリース

プレスリリース
PDF(1.2MB)

割引チケット

割引チケット
PDF(2.7MB)

チラシ

特別展解説書

HANDBOOK

特別展解説書

特別展「自然史のイラストレーション」の内容がぎゅっとつまった解説書(販売価格800円)を会場およびミュージアムショップ、web shopにて販売します。