第2展示室 > 人類の時代 C.間氷期と上町海 |
![]() 第四紀更新世は大氷河時代とよばれるにふさわしい、寒い時代であった。しかし200万年前のあいだずっと寒かったわけではなく、氷期と氷期の間には、間氷期とよばれる、現在より温暖な時期もあった。 約15万年前から約7万年前まで続いた最終間氷期(リス−ウルム間氷期)には、海面は現在より18m以上も高くなり、日本列島の各地に海成の中位段丘層が堆積した。この海進は関東平野の下末吉台地の名をとって下末吉海進とよばれている。 大阪平野では枚方付近まで海水が進入して、広い内湾になっていた。この海は、大阪の上町台地をつくっている地層を堆積したので、上町海とよばれる。 ●段丘 海岸や川ぞいには、平らな面(段丘面)と急な崖(段丘崖)からなる階段状の地形(段丘)がみられることがある。段丘は、氷期における海面降下と、間氷期における海面上昇とが、地殻変動と複雑にからみあって作られる。陸地の上昇が止まっているかゆっくりしている時期、または逆に海面が上昇する時期には、海岸や川ぞいには、平らな平野が作られる。そして陸地の上昇が早くなるか、海面が急に低くなると、もとの平野がけずられて崖ができ、これが段丘崖になる。段丘面は過去の平野と海底の面である。 |