2.近畿地方の気候と植生
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大阪の植生と植物相 大阪の植生と植物相

北部は冷涼で雪が多く、中部は雨が少なく、南部は温暖で雨が多いという地域的な気候の違いがあります。
また、紀伊半島の山地は冷涼で雨が多くなります。こうした気候の違いが森や林の様子(植生)に現れ、
中部や南部でシイ、カシ林(照葉樹林)、北部や山岳地でブナ林、大峰、大台山系の山頂部では寒冷な
気候を好むトウヒ林みられます。


2-1 大阪の植生と植物相  


大阪では、本来、氾濫原にヤナギ林やヨシ林低地にシイ、カシ林(照葉樹林)、山地上部にブナ林が成立します。
しかし、市街地や農地、植林地に利用されているため、もともとの植生は社寺林などに残るのみです。植物の種類を詳しく見ると、北部で日本海要素、南部で襲速紀要素の植物が分布しています。また、淀川の氾濫原の植物、ため池の水生植物、山地草原の大陸系植物も大阪を特徴づけてます。

森林の垂直分布
標高が100M高くなると気候はおよそ0.65℃
低下します。このため、山地では標高が高くなるにつれ、冷涼な気候が好む森林に変化します。近畿地方では、低地から順に照葉樹林、ブナ林、トウヒ林、(大峰、大台山系の山頂部付近)と移り変わります。大阪では、照葉樹林とブナ林は標高600〜800Mあたりで徐々に入れかわっています。