博物館の行事の報告


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●植物園案内・動物編「早春の冬鳥
日時:2019年3月2日(土)午前
場所:大阪市東住吉区 長居植物園
参加者数:52名(補助スタッフなし)


 この冬は小鳥が少なめなことを言ってから、出発。
 大池の橋より西側で、コガモやホシハジロを観察しているとカワセミが出現。対岸の柵にとまるのをみんなで観察。橋の東側に移動したら、橋にとまるカワセミを発見。みんなで観察。島で休憩するマガモとカルガモ、そしてツグミを観察していると、またもやカワセミが飛んで来てとまった。カワセミは非繁殖期の川や池には普通といった説明。オオバンを観察しながら、弁足や、近年のオオバンの増加の話など。
 照葉樹林で囀るシジュウカラを観察して、なわばりの話をしてから、バラ園を抜けて、ユーカリ園の方へ。モズやハクセキレイを観察。セキレイの尾振り行動の話をしてみる。ヒヨドリに喰われたボケの花を観察。そして、再び大池へ。
 カワウ幼鳥、婚姻色の出ているアオサギ、嘴の黄色いダイサギが並ぶのを観察。また、カワセミが飛んできた。そして、ボタン園からツツジ山方面へ。なにもいない。マツ林の北側でようやくビンズイを見つけて観察。そして三度、大池へ。
 カイツブリやバンはうまく説明できないうちに去って行く。オカヨシガモは寝ていて説明しにくい。カキツバタ園に新しいアライグマ足跡があったので観察。橋を渡って戻る。
 ポーチに戻って、4月から第4土曜に変更になることを宣言。明日の地域自然史と保全研究大会の宣伝をして、終了。

観察した鳥
コブハクチョウ、オカヨシガモ、マガモ、カルガモ、コガモ、ホシハジロ、カイツブリ、ドバト、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、バン、オオバン、カワセミ、コゲラ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、ムクドリ、シロハラ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、ビンズイ、カワラヒワ、シメ、アオジ(以上32種)

観察した哺乳類
アライグマ(足跡)

●友の会月例ハイク「冬の公園の鳥と虫とコケ
日時:2019年2月17日(日)
場所:地下鉄新金岡駅〜大泉緑地西側入口〜大泉池南側〜(大泉池を時計回り)〜頭泉池北西側〜(頭泉池を時計回り)〜頭泉池南西側<昼食>〜大パーゴラ〜加呂登池〜大泉緑地西側入口
参加者数:123名(会員116名+非会員3家族7名(内、クーポン1家族1名))(スタッフ4名+一般参加の学芸員1名)


 下見は世話役の日程が合わず、必要なら各自で行くことになった。2016年1月17日の友の会月例ハイク「冬の公園の鳥と虫」で、同じく冬の大泉緑地に行っているので、基本的には同じコースで実施することにした。

 当日、新金岡駅改札前で受付。人数が増えてきたら2番出口を出たところに移動するというのを、2回行った。集合時間を5分ほど過ぎた時点で新金岡駅を出発。大泉緑地の西側入口を入ったところで、挨拶をして行事開始。スタッフ紹介と、先頭(W)と最後尾 (K)を宣言。大雑把なコースを説明しつつ、はぐれたら昼食の場所まで来るようにと案内。
 まず大泉池の南側から、ヒドリガモやアオサギを観察。カワウの巣を見ながらカワウの繁殖期の話、ドバトを見ながら東京と大阪のドバトの色の話。大泉池西側の川沿いで、カワセミを発見。多くの人が観察できた。<この時点でコケ班10数名は別行動、以降、昼食時までほぼ出会わず>。川沿いでコゲラ、シジュウカラ、ヤマガラを観察しつつ、市街地に山の鳥が進出している話。大泉池の北側で、餌をもらってるヒドリガモやオオバンを観察。コガモやホシハジロを観察しつつ、頭泉池へ。
 頭泉池に出たところで、アオサギの婚姻色と巣を見せる。頭泉池を回りながら、オオバンやバン、カルガモ、マガモを観察。頭泉池の南西部についた時点で12時5分。13時まで昼休み。<コケ班は、12時30分頃に合流>。13時の手前で、頭泉池の島にオオタカ幼鳥がとまっているのが見つかり、みんなで観察。参加者が持参されていた望遠鏡をみんなでのぞかせて頂いた(担当者が持って行かず申し訳ありません)。予定の13時を20分ほど過ぎて、午後の部開始。
 まずは、午前中に見たコケ、虫、鳥を簡単に振り返り。 セアカゴケグモやエノキ落ち葉についたチョウの幼虫などをみんなで観察。つづいてカキツバタ園のハタケゴケを見ると言うことで、興味のある人が連れて行かれる。興味のない人は残って、オオタカを観察など。コケを見に行った人がおおむね引き返してきたところで、出発。<ここでコケ班とはぐれる、以降、解散直前まで出会わず>
  大パーゴラの辺りで、子どもがハイタカ尾羽を拾った。で、みんなで他に落ちてないか探す。するとハイタカ尾羽がもう一枚と、タゲリ尾羽が一枚見つかった。
 そして加呂登池に到着。冬は水を落としている加呂登池に入り込み、イタチやネコの足跡を観察。すでに爆発した後のガマの綿を、投げ合う。泥の中からアカミミガメとウシガエルが見つかり、観察の後、埋め戻す?と盛り上がる。アオバトの羽根が多数落ちていたのを拾いにいった子どもが一人指を切って、消毒してバンドエイドを付ける。
 それから加呂登池を離れて解散場所へ向かう。<ここでコケ班が合流。しかし、再び道ばたで止まる。コケ班をただ待っているのは退屈なので>倒木が倒れまくっているエリア(しかし立ち入り禁止にはなっていない)に行ってみる。30m以上のポプラの倒木が放置されていて、子どもを中心に盛り上がる。大泉緑地の西側入口を入ったところで、まとめをして解散。

確認した鳥
オカヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、コガモ、ホシハジロ、カイツブリ、ドバト、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、バン、オオバン、オオタカ、ハイタカ、カワセミ、コゲラ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、シロハラ、ツグミ、ジョウビタキ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、シメ、アオジ(以上36種) + 他にニシオジロビタキとイカルを確認した人がいた。

確認できた鳥の羽根
ヒドリガモ、カルガモ、ドバト、キジバト、アオバト、タゲリ、ハイタカ、カラス、スズメ(以上9種)

観察した哺乳類
ネコ、イタチ(足跡)

観察した両生爬虫類
ウシガエル、アカミミガメ(いずれも加呂登池で掘り出される)
●植物園案内・動物編「まちなかの冬鳥
日時:2019年2月2日(土)午前
場所:大阪市東住吉区 長居植物園
参加者数:56名(補助スタッフ3名)


 9月の台風で、いまだに二次林と小池の周辺に立ち入りが出来ないことと、この冬は果実がすでに食べ尽くされ、さらにそもそも冬の小鳥が少なめなことを言ってから、出発。
 大池の橋より西側で、オオバンとコガモを観察。近年のオオバンの増加、コガモが越冬中につがい形成することを解説。橋より東側に行って、オカヨシガモとマガモを観察。オカヨシガモはすべて寝ているが、昔は珍しかったが近年増えたことを解説。
 小川沿いに歩き、アオジとシジュウカラを観察。マツ林の北側でキジバトを観察。キジバトの繁殖期やつがい関係を解説。ツツジ山の西からボタン園横を通って、再び大池へ。
 カルガモとカワウを観察。カルガモは年中大阪に本来見られる唯一のカモ類であること、カワウの生殖羽と関西での繁殖開始、繁殖期の変遷などを解説。島の裏側にカワセミが出た!となって見に行く。葉っぱの陰に隠れて半分ほどの人しか観察出来ず。とりあえず清流の鳥ではないことを解説。
 ユーカリ園で、ハクセキレイとムクドリを観察。デイゴの辺りで、地上のヒヨドリとモズを観察。果実がなくなったらヒヨドリが地上で草の葉っぱを食べ始めること、モズは近年大幅に減少したことを解説。照葉樹林の南を回る途中、路上の糞で、カラスとキジバトのねぐらを解説。
 三度、大池に出て、バン、キンクロハジロ、ホシハジロ、コブハクチョウを観察。バンの足には水かきがないこと、潜水ガモのつがい形成が遅いこと、コブハクチョウを池に放すのはいかがなものか等を解説。
 ポーチに戻って終了。

観察した鳥
コブハクチョウ、オカヨシガモ、マガモ、カルガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、カイツブリ、ドバト、キジバト、カワウ、アオサギ、バン、オオバン、カワセミ、コゲラ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、メジロ、ムクドリ、シロハラ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、アオジ(以上28種)

観察した哺乳類
アライグマ(足跡)

●植物園案内・動物編「秋の羽根ひろい
日時:2018年11月3日(土)午前
場所:大阪市東住吉区 長居植物園
参加者数:30名(補助スタッフなし)


 9月の台風でまだ立ち入りできないエリアがけっこうあることと、羽根拾いの際の衛生上の注意をしてから、出発。
 博物館の裏で、まずはカラスとドバトの羽根を使って、尾羽と風切羽、外弁と内弁、羽根の重なり方の説明。と説明している間に、アオバトやスズメの羽根が拾われたので説明。周辺で、キジバトやヒヨドリの羽根も拾われた。
 照葉樹林ではセキセイインコ尾羽やトラツグミの羽根が拾われて盛り上がる。マグノリア園からモチノキ園ではあまり何も拾われず、ユーカリ林でヒヨドリ幼鳥やシロハラが拾われた。
 二次林には入れないので、いったん大池へ。コブハクチョウやカワウを見る。遠くにオオバンもいた。コンサートがうるさいので、早々にツツジ山の手前から(ツツジ山や小池の回りには入れないので)マツ林の北側へ。カワラヒワの羽根が拾われた。
 再び大池に出るとカワセミの声がしていたが、姿は見つけられず。植物園正門方面からポーチに戻る。
 最後に再度、衛生上の注意と、持って帰ったからの羽根の保存方法、データと一緒に保存すること、そして洗い方を説明して解散。
 解散後、室内でいくつかの羽根を図鑑で確認。ここで途中拾われた羽根がヒヨドリ幼鳥とようやく確認。

観察した鳥
コブハクチョウ、ドバト、キジバト、カワウ、オオバン、カワセミ、コゲラ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、キクイタダキ、シジュウカラ、ヒヨドリ、メジロ、ジョウビタキ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ(以上18種)

拾った羽根
コブハクチョウ、ドバト、キジバト、アオバト(体羽、初列風切)、セキセイインコ(古い尾羽)、カワウ、コサギ?、チョウゲンボウ(尾羽)、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ツバメ(古い初列風切)、ヒヨドリ、トラツグミ(体羽)、シロハラ(尾羽)、スズメ、カワラヒワ(尾羽、初列風切)
●室内実習「ホネ標本の作り方(大人向け)
日時:2018年9月30日(日)
場所:大阪市立自然史博物館 実習室
参加者数:■台風接近のため中止■(申込み52名、当選27名)(スタッフは他になにわホネホネ団から団長、副団長、団員1名、及び団員4名を参加者兼補助スタッフに予定)


 昨年のダチョウ頭の実習が終わってすぐにエミューの頭を手配した。通常販売されていないが、博物館での普及教育用ということで、ダチョウの頭と同等の価格で譲ってもらえた。参加費は、一人1600円を予定。
 大人向けなので、中学生以下は落選。ただし親子で申し込んでいる場合(全員そうだったが)、親子で1つを処理しても構わないとした。遠方では、東京都や山口県からの申込みがあった。当選者の中には、高校生2名と大学生4名が含まれる。
  エミューの頭は30個しか用意できなかったので、スタッフ用に3個として、補助スタッフを含めて参加者として27名を当選させた。

 台風24号(チャーミー)が接近し、30日夜から1日朝に大阪府にほぼ直撃ということは早くから判っていた。ぎりぎり行事はできるかもしれないと様子を見ていたが、28日午後3時時点で、30日午後4時には暴風警報が出ている可能性が高く、公共交通機関も動かなくなっていると考えられたので、中止を決定した。
 遠方からの参加予定者がいたので、早めに判断した。
●植物園案内・動物編「はじめての鳥の羽根ひろい
日時:2018年8月25日(土)午前
場所:大阪市東住吉区 長居植物園
参加者数:36名(補助スタッフ1名)


 羽根拾いの際の衛生上の注意をしてから、出発。博物館の裏で、まずはカラスの羽根の説明。ついでムクドリの羽根が拾われたので説明。照葉樹林を抜けて、マグノリア園でヒヨドリの羽根が拾われたので、先のムクドリと比べて違いを説明。Oくんが自分のコレクションを持ってきてたので、ついでにツグミやシロハラとの違いも説明。ユーカリ林でキジバトとドバトの羽根の見分け方の説明。
 大池に出てみるが、コブハクチョウとその羽根しかなく、二次林へ。二次林に入ったところでツツドリの羽根が拾われた。小池の横では、ツツドリとオオタカ、ミゾゴイの羽根が拾われる。いずれも周囲を探すが、1枚ずつしか見つからず。小池の横では、バラバラになったハシブトガラスのミイラがあったので、羽根の各部の名称と、風切の換羽の進み方を説明。
 小池の北から、小川沿いに進むと、メジロやヒヨドリ幼鳥がいたので観察。
 再び、大池に出たら、アオサギの羽根が拾われた。植物園正門周辺を回ってポーチに戻る。出てきた羽根を復習して、再び衛生上の注意と、持って帰ったからの羽根の保存方法、洗い方を説明して解散。
 解散後、室内でいくつかの羽根を図鑑で確認。不明の羽根を調べたが判らず。

観察した鳥
コブハクチョウ、ドバト、キジバト、カワウ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、メジロ、ムクドリ、スズメ、ハクセキレイ(以上12種)

拾った羽根
コブハクチョウ、ドバト、キジバト、アオサギ、ミゾゴイ(雨覆)、ツツドリ(初列風切、尾羽)、オオタカ(初列風切)、ハシブトガラス、ヒヨドリ、ムクドリ(以上10種) +不明1種(マミジロ?)
●室内実習「ホネ標本の作り方(未成年向け)
日時:2018年8月12日(日) 10:00〜15:35
場所:大阪市立自然史博物館 実習室
参加者数:33名+付き添いの保護者17名+おまけの小学低学年生1名(申込み64名、当選36名)(スタッフは他になにわホネホネ団から団長1名、団員5名)(参加者は高校生1名、中学生5名、あとは小学生)


 今年も夏休みの子ども向けと秋の大人向けの二段構え。申し込んできた大人と規定年齢以下の子どもを落選させても、定員を大幅にオーバーしたので、落選者もでた。例年通り保護者が付き添うことを認めた(子ども1名につき付き添い1名と案内)。

 ニワトリの手羽先標本を作製。スーパーで売っている手羽先は若くてホネが完成していないので、食材として売っている地鶏(今年は青森シャモロック)を購入して材料とした。昨年足らなくなったので、今年は多めに用意した。
 参加費は、返信には500円としたが、当日400円に値下げした。

 一人に一つずつ手羽先を配り、皮をむいて、主だった肉を取り除いたら、軽く煮てあとはさらに肉取り。そしてパイプスルーにつける。さらに肉取り。過酸化水素水で漂白。黒い板に取り付けて持って帰るという内容。パイプスルーの間に昼食をとり、漂白の間に特別展「きのこ!キノコ!木の子!」を見学し、板を黒く塗った。
 テーブルごとに少なくとも1人のスタッフが付いた。保護者が手伝っていた子どもが2名。午前中は、30分近く早く進んだので、午後に少しホネの解説時間を増やした。
 最初に取り除いた主な肉は回収して、昼食にサラダとして食べた。
 肉取りの道具は、骨抜き用のごついピンセットと解剖ハサミ。今年の手羽先は小さめだったせいか、大きな問題はなかった。
 最後に、持ち帰った後の処理の仕方(にじみ出てくる脂肪対策、乾燥のさせ方)、他の材料での骨格標本の作り方の説明と、なにわホネホネ団の宣伝をした。

 今回はキッチンバサミを持参してもらう、と昨年決断したのに、返信に入れるのを忘れた。来年こそ、持ち物にキッチンバサミを入れる。
●やさしい自然かんさつ会「ツバメのねぐら
日時:2018年7月29日(日)
場所:奈良市 平城宮跡
参加者数:雨天中止(申込み245名、全員当選)


 7月14日の下見の時は、集団の大部分が線路の南の玉手門の方に行ってしまい、いつもの場所で待っていたら2000羽程度しか集まらなかった。
 直前になっても玉手門に集まるようなら、観察場所の移動を考えないといけないので、場所の下見を含めて、直前に2回下見を行おうと考えていた。しかし、台風が接近してきて、観察会中止の公算が大きくなり、直前下見は中止した。
 台風は、前日夜から当日早朝に近畿地方を抜けてしまった。しかし台風通過後も、雨が残る場所もあり、観察会を実施するか、中止にするかは、直前まで悩んだ。
 返信に留守電のセットを宣言したのは午後2時。午前中にも問合せの電話はあったが、事情を話して午後2時まで待ってもらった。結局、午後1時に雨天中止を決定。予定していた補助スタッフ4名にメールで連絡し、留守電をセットした。
 予報によれば、現地では、いったんやんだ雨が、午後3時頃から再び降り出し、集合時刻の午後6時時点では雨模様。その後、ツバメが集まる午後7時にはやみそうではあったが、子ども多数を含む100数十名の観察会の実施は難しいと判断した。
 ちなみに事前に欠席連絡が32名。台風の影響と思われる。
●テーマ別自然観察会「高槻のカエル探し
日時:2018年6月24日(日)
場所:大阪府高槻市 萩谷総合公園〜摂津峡〜上の口
参加者数:雨天中止(博物館:申込み108名、当選74名、あくあぴあ:当選30名)


 高槻市立自然博物館あくあぴあ芥川との共催行事。今までずっと、萩谷総合公園〜摂津峡〜塚脇〜あくあぴあ芥川というコースだった。一度、少しコースを変えて、摂津峡から遡って上の口に向かうことにした。
  6月6日にあくあぴあ芥川の3名(Hさん、Sさん、学生さん)と下見。コースは短くなって、むしろ登りが少なく楽になった。最後に原の田んぼで遊ぶことにした。

 6月18日に大阪府北部地震が発生。3日ほどでインフラはほぼ復旧した。行事を実施するか、あくあぴあ芥川と相談した結果、バスの手配もあくあぴあ芥川のスタッフも問題ないとのことだったので、本番前日にあくあぴあ芥川のスタッフが直前下見をして、コースに問題がなければ実施することにした。
 前日までにカエルの観察会を実施するかの問合せが3件。余震が怖いのでキャンセルが2家族5名。

 6月23日午前、あくあぴあ芥川のTが予定コースを下見してくださった。その結果、コース自体は問題なく歩けるが、
・摂津峡のコースの一部の崖下に石が多数落ちていた。
・萩谷総合公園から摂津峡に抜ける道に、公園管理者によって通行止めとの看板が出ていた。ただし、摂津峡側のみで、萩谷総合公園側からは止められずに通れる?
 とのことだった。

 少人数ならいけそうだが、小さい子どもも含む100人近い観察会を実施するのは不適当と判断して、中止を決定。参加予定者にメールで経過を含めて中止を案内した。1名だけメールを使わない人がいたが、事前に問合せがあって留守電で確認するよう伝えてあったので、留守電に中止をセット。
 23日午後にけっこう雨が降ったので、24日は河川が増水し観察には不適、足下も悪いので、地震の影響がなくても実施するか悩むパターンではあった。
●「アオバズクを探してナイトハイク
日時:2018年6月16日(土)
場所:大阪府箕面市箕面公園
参加者数:44名(申込み111名、当選63名)(スタッフ2名)


 昨年同様、日帰りナイトハイクを企画した。昨年は5月末に設定して、あまりホタルが見れなかったので、ホタルのいい季節にと、6月中旬を選んだ。
 5月30日、雨上がりにスタッフの3人で下見。オオサンショウウオは最後に1匹見れただけだが、たくさんのカタツムリと共に、ヒキガエルが12匹も確認できた。アオバズクは出なかったが、フクロウは鳴いた。滝道の途中区間が通行止めになっていて、左岸側の山道を主に歩くことにした。

 箕面駅に午後7時、日没時刻少し前に集合。コースを説明して、夜の観察の注意をしてから、まだ明るい中を出発。ゆっくり歩き、一の橋を越えてしばらく行ったところで、ようやく暗くなった。
 暗くなると、カジカガエルが鳴き始め、ホタルも光り始めた。昆虫館でヤモリを見てから、瀧安寺のいつもの場所でオオサンショウウオを1匹見つける。楓橋を渡って、左岸の山道を大滝の手前の戻岩橋まで。オオゲジを見ては盛り上がる。前の方の人は、フクロウの声も聞いた。
 大滝で15分休憩して折り返す。帰りには、行きと同じ個体を含め3匹のオオサンショウウオを見つける。ヤマナメクジも見つけた。
 午後10時半には絶対に箕面駅に戻らなくてはならない。その想いが強かったためか、昨年に引き続き大幅に早く、午後10時10分に箕面駅に戻ってしまった…。予定より1本早い電車で解散。

 ホタルにはピッタリの季節だった。そのため日没から2時間ほどの間は、夜の山とは思えないほどたくさんの人がウロウロしていた。エコツアーめいた団体もおり、地元のホタル愛好グループが目を光らし、昆虫館の前にも人が立っていた。
 そんな中で、さほどホタルに興味を持たず、ライトで水面を照らしてオオサンショウウオを探し、(ホタルではない)昆虫を捕まえようと虫網を持った集団がうろつくのはトラブルの元であった(体にとまったホタルは観察した後、すぐ放してるのに)。ホタルを愛でに来た人達に嫌がられ、ホタルを捕まえる人に目を光らせる人に怒られた(集団の後ろの方ではそうだったらしい。先頭にいたので伝聞調)。
 今までも同じ季節に実施していたのだが、深夜に動いていたので、日没後しばらくがこんな状態とは知らなかった。昨年や今年の下見時はホタルのタイミングではなかったので、これまた気付かなかった。
 ホタルには興味ないし、面倒なので、今後は季節か時間帯をずらした方がいいだろう。

確認した鳥
フクロウ

確認した両生爬虫類
カジカガエル、オオサンショウウオ、ニホンヤモリ

確認したその他のおもな動物
オオゲジ、ヤマナメクジ、ゲンジボタル
●テーマ別自然観察会「初めての鳥のさえずり
日時:2018年6月10日(日)
場所:大阪府岸和田市 和泉葛城山
参加者数:雨天中止(申込み39名、全員当選)


 当初は、貝塚市の蕎原から登る予定だったが、2月に林道が陥没して通行止めになっていた。それを知ったのが、案内を出した4月に入ってからで、急遽、岸和田市の塔原から登ることにした。
 5月27日(日) に、鳥類フィールドセミナーとして下見に出かけた。本谷林道から東に分かれる枝道に入ってしまい、途中から道無き道を登ることになった…。なんとか登り切った場所は、牛滝から登ってくる林道の途中。30分ほど時間をロスして、山頂へ。
 下山は同じコースは楽しくないからと、林道をえんえんと歩いて牛滝へ下りた。牛滝山バス停に着いたのが、16:00。午後8時前までバスがないことが判明。この春のダイヤ改定でバスの本数が減っていたことに気付かなかった。選択肢は、午後8時近くまで待つ、温泉に入って無料送迎バスで送ってもらう、タクシーを呼ぶ、水間観音駅まで約10kmを歩くの4択。水間観音駅まで歩いた(ちなみに実はもう少し早ければ塔原バス停発17:01に途中から乗ることができた。あるいは降りる前に気付けば塔原に下りれば良かった。さらに水間観音駅まで歩かなくても、内畑バス停まで歩けば、バスの便があったらしい)。

 下見でいろいろ失敗したが、結局、当日は正午前後と夕方に雨が降るという予報だったので、朝は雨は降っていなかったが雨天中止とした。念のためJR東岸和田駅に行ったが、誰も来なかった。
 結局、正午まで雨は降らなかったが、山の上の方は午後に雨が降ったらしい。
●植物園案内・動物編「街で繁殖する鳥
日時:2018年6月2日(土)
場所:大阪市東住吉区 長居植物園
参加者数:42名(補助スタッフ1名)


 春の渡りはほぼ終わり、一年で一番鳥が少ない季節。家の周りに普通にいる鳥を今日は観察する!と宣言して、スタート。
 というか、最初はポーチのクジラに営巣するスズメの解説。ぶら下がってる巣材を見せて、どこに巣をつくってるかを説明。博物館の北をウロウロしているスズメの幼鳥を説明。大池に出て、コブハクチョウの悪口を言っていたら、木の枝にツバメの巣立ちビナがとまっていて、親のエサやりを見れた。
  それから、博物館の裏から照葉樹林でハシブトガラスの巣とメジロの囀りの説明。ハシブトガラスやムクドリを見ながら進み、ユーカリ林でシジュウカラの巣立ちビナを観察。
 その後は、二次林の西側からツツジ山、小池の北、アジサイ園と歩いたが、鳥があまりいない。アカミミガメの産卵やササクレヒトヨタケ、子ども達が採ってきたニホンヤモリを観察。
 再度、大池に出ても鳥がおらず、大池をぐるっと回ってポーチへ戻ってきた。再びクジラに営巣するスズメを見て終了。

観察した鳥
コブハクチョウ、ドバト、キジバト、コゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、メジロ、ムクドリ、スズメ、カワラヒワ(以上13種)
●植物園案内・動物編「春の渡りの小鳥をさがそう
日時:2018年5月5日(土)
場所:大阪市東住吉区 長居植物園
参加者数:79名(補助スタッフ3名)


 はじめてのバードウォッチングではないのだが、なぜか参加者が多い。たまたま、前回同様、貸し出し用双眼鏡10台と、貸し出し用の鳥の図鑑を15冊用意してきたが、あっという間に全部貸し出された。
 最初に、大池の対岸のコサギやカワウ、博物館裏のカラスの巣で、目標物を双眼鏡で捉える練習を簡単に。

 それから、照葉樹林南を通って、二次林方面へ。スズメやツバメ、ムクドリしか出ないのでさっさと進む。二次林の手前でメジロの囀りを説明。それから二次林の中へ。
 二次林では、ウグイスが盛んに囀っており、少し姿も見せてくれた。キビタキの雄が数回出たが、人数が多かったので、毎回一部の人しか見られず。センダイムシクイもチョロチョロ姿を現したけど、見た人はさらに少ない。オオルリ雌を見れたのはほんの数人。
 ツツジ山の西を通って、小池の北側へ。松林にキビタキが出現。これまた一部の人だけが観察。そして再び大池へ。
 橋を渡って、ポーチに戻る。ぶらさがっているクジラのホネにスズメが営巣中なのを観察。マッコに大きなヒナがいるようで、親が盛んに餌を運んできていて、そのたびにヒナが大きな声を上げていた。しばらく観察してから、まとめをして解散。

観察した鳥
コブハクチョウ、ドバト、キジバト、カワウ、アオサギ、コサギ、コゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、エゾムシクイ、センダイムシクイ、ムクドリ、キビタキ、オオルリ、スズメ、カワラヒワ(以上21種)
●自然史オープンセミナー「外来生物調査プロジェクト中間報告(前編)
日時:2018年4月14日(土)13:00〜15:00
場所:大阪市東住吉区 大阪市立自然史博物館 集会室
参加者数:52名
講師:石田惣、松井彰子、和田岳


 2年前から始まった外来生物調査プロジェクトProject Aの中間報告会。今年は、4月に動物分野、5月に昆虫・植物分野と前後半に分けて行うことになった。
 3人が順に登壇。最初は石田が、前置きを5分ほど話した後、2018年度の貝類班の調査予定をプレゼン。ターゲットは、スクミリンゴガイとオオクビキレガイ。前置きを入れて、40分。
 2番手は、和田。あまり進展がなかったが、2017年度に主に実施したコブハクチョウ分布調査の成果を簡単に紹介。続いて2018年度の主なターゲットであるハッカチョウの紹介の後、調査計画をプレゼン。最後に、残るターゲットであるソウシチョウとヌートリアを簡単に紹介。40分。
 最後は、松井。2017年度に実施したメダカ・カダヤシ調査の成果を紹介。その後、2018年度のかなり包括的な外来魚類調査のプレゼン。カダヤシに加え、とくに注目する対象として、特に注目は、中国産ドジョウ、カラドジョウ、コクチバス、グッピー、ヒメダカ。40分。
  最後に、アンケートをお願いして、アンケートを書けた人から解散。
●植物園案内・動物編「はじめてのバードウォッチング 春の渡り鳥を見つけよう!
日時:2018年4月14日(土)
場所:大阪市東住吉区 長居植物園
参加者数:65名(補助スタッフ3名)


 一昨年までの数年、「はじめてのバードウォッチング」と称して、大阪府立中央図書館と共催で、別日程での鳥の観察会をしていたが、昨年度からは単独で植物園案内の枠組みで実施している。

 はじめてのバードウォッチングというタイトルだが、参加者の多くは経験者。最初にバードウォッチングが初めての人に手を上げてもらったら、1/3程度だった。
 最初に、初心者向けに双眼鏡の使い方。メガネの有無に合わせて接眼部の調整、眼の幅合わせて、のぞいてピントを合わせる。左右でピントがずれていたら調整。そして、目当ての場所をパッと双眼鏡でとらえる練習を簡単に。

 それから出発。まずは大池へ。近くにコブハクチョウしかいないので、コブハクチョウの悪口。大池沿いにまわりながら、カワラヒワやシジュウカラを観察。
 ユーカリ園を経由して二次林へ。木の上には最初はスズメしか見あたらなかったが、やがてアトリがいっぱい出てきた。ヒレンジャクも出現して、一部の人は観察できた。ヒタキ類を探したが、オオルリ雌しか出現せず、それも一部の人しか見られなかった。ウグイスが盛んに囀っており、少し姿も見せてくれたので、初心者の方は喜んでいた。
 再び大池に出て、コガモを観察。そして、ツツジ山から小池の北側へ。鳥の姿は少なく、ビンズイが歩いているのを観察できた程度。三度大池に出て、バンやカイツブリを観察。
 橋を渡って、ポーチに戻って、まとめをして一旦解散。そのままポーチで、希望者向けに鳥の図鑑を紹介した。結局、大部分の人は残って図鑑の話を聴いていた。

 芝生広場ではずっとコンサートをしていて、周辺はとてもやかましく、鳥の声を聞くどころでは無かった。
 初心者が多めなので、貸し出し用の鳥の図鑑を15冊用意すると共に、貸し出し用の双眼鏡も9台準備した。すべて借り手がつき、今後も用意した方がよさそう。

観察した鳥
コブハクチョウ、カルガモ、コガモ、カイツブリ、ドバト、キジバト、カワウ、アオサギ、バン、コゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、センダイムシクイ、ヒレンジャク、ムクドリ、シロハラ、ツグミ、オオルリ、スズメ、ハクセキレイ、ビンズイ、アトリ、カワラヒワ、シメ、アオジ(以上29種)
(カワセミも飛んだと言うが見逃した。あとから、他にキビタキとヤマシギも出たと教えてもらった)
●室内実習「鳥の調査の勉強会 第1回
日時:2018年4月8日(日)
場所:長居植物園、大阪市立自然史博物館 会議室
参加者数:10名(申込み21名、全員当選、キャンセル5名)


 今年は、昨年からの継続9名、新規7名。他にキャンセルが5名いるが、いずれも新規に申し込んだ方で、実習の内容を説明する中で、思った内容と違うとのことでキャンセルされた。
 午前中は、植物園で鳥の調査を考えながら、鳥の観察。テーマは「花と鳥の関係で研究計画」。ただ、花の季節がかなり過ぎてしまっていたので、花以外のテーマでもいいこととした。植物園で鳥を観察した後、室内で仮想の研究計画を話してもらった。なぜかカラスをテーマにした人が多かった。
 午後は、博物館内で、論文紹介。その後、参加者各自の調査データもしくは調査計画の発表。
 今年度は、年間を通じて3回開催予定。次回は、7月28日(土)。
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