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標本庫に配架されている標本の「草」と「木」の比率

     「大阪市立自然史博物館の植物標本庫に収蔵されてる種子植物標本の木本と草本の比率はどれぐらいなのか?」という質問がありました。 そもそも木と草に分けて管理なんかしてないからわからないんですが、木:草=1:2から1:3ぐらいかなぁと回答。その後、気になってしまったので簡単に推定してみました。

    【要旨】
    さく葉標本データベースから情報を抽出して推定したら、木:草=1:3.3ぐらいだった。

    【方法】
     データベースに登録済みのさく葉標本のデータからランダムに100サンプルを抽出。 その100サンプルを「木」、「草」、「その他」に分類。 その他にはまれに未同定が含まれるが、大部分はシダなので、実質シダだと考えてよい。 属までしか同定されていないものがごく少数あったが、大部分が草本の属は草本へ、木本の属は木本へ振り分け。 以上の操作を3回行った。

    【結果】
    1回目
    木が19、草が55、その他が26、草/木は2.89
    2回目
    木が16、草が57、その他が27、草/木は3.56
    3回目
    木が14、草が49、その他が37、草/木は3.50

    3回の平均
    木が16.3、草が53.7、その他が30.0、草/木は3.29

    3回の平均値でだいたい木:草=1:3.3だった。
    3回とも多い順は、草>シダ(その他)>木だった。

    【考察】
     3回やってなんとなく近い数字が出たし、実感からも大きく外れていないので、当たらずとも遠からずだと思う。 うちの標本庫は配架済でも未登録の標本が多いため、登録されている標本の「木・草・その他」に偏りがあるかもしれない点は注意。 しかし、10万点以上の登録済のデータを使っているので大外れはしていないと思う。 知ってたけど、シダが多い。 サンプリング数とかの問題もあるやろうけどとりあえずこれで勘弁して。

    2016年8月28日 横川昌史

 

Last update was 28. August. 2016
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