感想文
2017年に担当した教員研修
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2017年11月2日に教員研修の担当をしました。「小・中学校「理科」指導者養成長期研修」というやつの一環で研修の学校の先生が5名、博物館にやってきて丸々1日たっぷりと研修を受けました。
研修のメニューは、
・種子、果実、散布体(タネ)に関する簡単なレクチャー(横川)
・野外でのタネ観察(横川)
昼食
・室内でのタネ観察(横川)
・タネに関連する展示解説(横川)
・博物館での教員研修の例やワークシートの紹介(大江)
・展示見学用のワークシートと教員研修の素案づくり(米田)
( )は研修の担当者
という感じ。
種子、果実、散布体(タネ)に関する簡単なレクチャーでは配布資料(文末に1ページ目のみ表示)と板書を使って、それぞれの定義めいたことを解説。参加されていた方々は種子と果実はなんとなく理解していましたが、散布体という言葉は初めて聞いたようでした。
野外でのタネ観察では、長居植物園をウロウロして散布体(タネ)を中心に観察と解説をしました。見た植物については文末にリストを付けました。
室内でのタネ観察では、採集した散布体(タネ)を並べて、野外観察で特に興味を持ったものについて顕微鏡などを使って自由に観察・解剖してもらいました。果実なのかどうかを確認するために、花柱の痕を探していた人が多かったように思います。
研修で観察したタネたち
カキノキの種子の断面
タネに関連する展示解説では、第三展示室、第四展示室、第五展示室の散布体(タネ)に関連する展示を詳しく解説しました。参加された方々は博物館に来たことがある人ばかりでしたが、特に第五展示室のそれぞれの展示の意味については初めて理解できたような雰囲気でした。
展示見学の際のワークシートの素案づくりは教育センターの米田さんが中心になって進めました。2班に分かれてもらい、それぞれ想定する学年が指定され、第三・四・五展示室の中で履修内容と関連づけたワークシートを作るように課題が出されました。面白かったのが、誰もタネに関するワークシートを提案しなかったことです。動物の歯の話と展示のエピローグを読んで感想をまとめる話が出てきました。あれだけ散布体(タネ)の話を聞いたので、当然、タネのワークシートが出てくると期待していたんですが、僕の研修はなんだったのかと笑。僕はタネの多様な形の形態的な位置づけとその役割を意識した研修メニューを組みました。小学校の教科書には散布体(タネ)の多様性や種子散布のことは載っていないので学年と履修内容縛りではアイデアが出なかったんだろうと推測。
ホントは研修を2日にして、学校での履修内容と今回の研修内容のギャップを埋めるような議論をちゃんとすれば、学年と履修内容縛りでタネに関するワークシートのアイデアが出たかもしれません。初日はたっぷりと散布体(タネ)に関する研修、二日目の午前に、学校の教科書を並べて、どの単元と関連しそうか、理科以外の科目でも関連づけはできないかなどを議論、二日目の午後にワークシートづくりという感じが良かったのかも。と言っても、研究自体は1日のプログラムなので、そもそもが盛りだくさんすぎたというオチで。
研修で観察した植物一覧
2017年11月3日 横川昌史
Last update was 3. November. 2017
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