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本の紹介「アナザー人類興亡史」

「アナザー人類興亡史 人間になれずに消滅した”傍系人類”の系譜」箕金子隆一著、技術評論社、2011年4月、ISBN978-4-7741-4640-9、1580円+税


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【萩野哲 20121012】【公開用】
●「アナザー人類興亡史」箕金子隆一著、技術評論社

 現生の人類はただ1種類であるが、ここ数十年で多くの化石が発見され、過去には多くの種が存在していたことが明らかになってきた。それに伴い、過去には古い種から新しい種へと、直列で進化してきたと考えられてきた人類が、実は多くの傍系を持っていたことがわかってきた。本書は、現生人類に至る種のみならず、これら傍系にも脚光を当て、平易に解説したものである。今後もまだまだ新しい化石の発見があろうと思われ、本書に書かれた説が覆される可能性もあるが、最新の発見までを網羅しているようで、人類史に興味を持つ人にはよい教科書となっている。

 お薦め度:★★★  対象:現代まで幸運にも生き残った唯一の人種に属する人

【中条武司 20121026】
●「アナザー人類興亡史」箕金子隆一著、技術評論社

 現在の地球上で、ヒト属(人類)はホモ・サピエンスただ一種であるが、過去には数多くの種が現れ、そして滅亡していったという。霊長類が約6000万年前に現れ、直立二足歩行をする人類の祖先が約700万年、ホモ属(ヒト属)が現れ約250万年と、人類の起源を古い順から、今は存在しない人類に焦点を当て紹介する。2003年に発見された最新の“アナザー人類”や直立二足歩行への進化、分子時計に基づいた進化など、最新の学説を分かりやすく紹介している。
 でも、読んでいて何かドキドキというか、著者が感じているおもしろさが伝わらないんだよなあ。著者が研究者ではないから冷静に分析しているともいえるけど、これがおもしろいやぞ、っていうような熱が文章の中からほしかった。

 お薦め度:★★  対象:人類学の最新事情を知りたいヒト

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