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本の紹介「琵琶湖ハッタミミズ物語」

「琵琶湖ハッタミミズ物語」渡辺弘之著、サンライズ出版、2015年9月、ISBN978-4-88325-579-5、1600円+税


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【森住奈穂 20160624】【公開用】
●「琵琶湖ハッタミミズ物語」渡辺弘之著、サンライズ出版

 ハッタミミズ。日本一長いミミズで、ぶら下げたり引っ張ったりすると伸びる。長いものは約1メートル。石川県の八田村で発見され、最初は外来種かと考えられたが福井や滋賀でも生息を確認、日本土着のミミズのようだ。生息域が狭いためか広く知られることはなく、琵琶湖博物館の大物探しイベント「ハッタミミズ・ダービー」など、啓もう活動も行われているが、謎に包まれている。そもそも日本のミミズは500種以上といわれているそうだが、同定が難しいうえに研究者が少ないため未知の領域なのだそうだ。大昔から土を掘り起こしてきた日本人、ミミズとの付き合いも長い。各地各様の呼び名があり、大ミミズ伝説も伝わる。ハッタミミズのみならず、ミミズにはロマンがある!ミミズが気になって仕方なくなってきた。

 お薦め度:★★★★  対象:最近ロマンが足りないな〜と思っているひと
【和田岳 20160822】
●「琵琶湖ハッタミミズ物語」渡辺弘之著、サンライズ出版

 ハッタミミズというのは、石川県で発見され、北陸から滋賀県にのみ分布しているらしいミミズ。日本で一番長いミミズで、近頃琵琶湖博物館で実施したハッタミミズダービーでは、92cmものハッタミミズが見つかったとか。
 ミミズの一般論から、日本での研究の現状。石川県でのハッタミミズ発見から、滋賀県のハッタミミズの分布、そしてハッタミミズダービー。最後に滋賀県のミミズリストが付いている。
 まだまだ未解明の部分が多く、新種もどんどん見つかる日本のミミズ研究。ハッタミミズをきっかけに、少しでもミミズに興味を持つ人を増やして、日本のミミズ相の解明につなげたい、という気持ちが伝わる一冊。興味を持ったら、是非田んぼの畦に積み上がったミミズの糞塊を探してみよう。でも、勝手に畦を掘ったら怒られるからね。

 お薦め度:★★★  対象:日本一長いミミズに興味のある人
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