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本の紹介「地球46億年気候大変動」

「地球46億年気候大変動 炭素循環で読み解く、地球気候の過去・現在・未来」横山祐典著、講談社ブルーバックス、2018年10月、ISBN978-4-06-513515-0、900円+税

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【中条武司 20190616】【公開用】
●「地球46億年気候大変動」横山祐典著、講談社ブルーバックス

 気候変動は地球の歴史を語る中で解き明かさないとならない大きな課題である。表題の通り、地球46億年の歴史の気候変動を、著者の関わった研究を中心に紹介している。暗い太陽のパラドックス、地球酸化イベント、温室地球、寒冷化、ミランコビッチサイクル、炭素ハイウェイなど、気候変動に関わる言葉が次々と繰り出され、著者の研究の幅広さが実感できる。ちょっと難しい部分もあるが、気候変動について学ぶ決定版ともいえる本である。

 お薦め度:★★★★  対象:気候変動について知りたい人へ
【西村寿雄 20190618】
●「地球46億年気候大変動」横山祐典著、講談社ブルーバックス

 現在の地球環境は、寒冷期の中にありながらも〈間氷期〉でこれからは〈氷期〉に向かっていく流れにある。しかし、現状ではますます地球の温暖化が危惧されている。地球の気温変化を知る指標として研究者は氷床などに記録されている二酸化炭素濃度を計測して微妙な濃度変化を追っている。近年、その二酸化炭素濃度が過去にない値に増えていることに警鐘を鳴らしながら、過去から現在までの気候変動の姿や、研究者の姿を詳細に追った本である。二酸化炭素が増える原因については諸説を紹介しながらも、現在の変化は人為起源の二酸化炭素を主犯ととらえている趣旨にとれる。二酸化炭素濃度は、温暖化の結果としての数値なのか主犯なのか、そのへんの議論も欲しい。

 お薦め度:★★★  対象:気候変動についてそのからくりを知りたい人
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