【上田梨紗 20180629】【公開用】
●「小さな小さな虫図鑑」鈴木知之著、偕成社
大きな虫や、知名度の高い虫は私達の生活圏内にはあまりいないが、小さな虫は身近にいると思う。身近にいても、その虫が何者なのかを知らないのと、何故いまこの場にいるのか(家の中にいないはずという重度の思いこみ)がわからないため絶叫したり、暴力的な行為にでてしまう。この本を一家に一冊おいておけば、そんな悲劇を演じることもない。オールカラーの写真で、昆虫のホントの小ささ等、昆虫について無知の人にはとっても嬉しい仕上がりです。風船虫をコップに入れて遊んでみたい!
お薦め度:★★★ 対象:身近な虫について全く知らない人
【萩野哲 20180514】
●「小さな小さな虫図鑑」鈴木知之著、偕成社
この本の主役は、あまり知られていない、あるいは、いてもほとんど気付かないような、小さな昆虫である。彼らが住んでいる場所から、家の中、草や地面、木の幹や葉、および水辺にいる虫に分けて代表的(?)な虫を解説している。こんな所にこんな虫がいるのか!?と感心するような変わった形態や奇抜な模様の虫が高倍率拡大の写真とともにぎっしりと詰め込まれている。図鑑には必要な学名も巻末のさくいんにまとめられている。小さいので気付かなかった精緻さや、美しさや、不気味さやその他もろもろの感慨を、読者は1ページ毎に感じるであろう。そして同時に、著者の恐ろしいほどの虫に対する博学ぶりと愛を感じるであろう。
お薦め度:★★★ 対象:虫好き、生物好きの人
【森住奈穂 20180629】
●「小さな小さな虫図鑑」鈴木知之著、偕成社
「世界初!5ミリ以下の虫だらけ!」と帯にあるように、小さな小さな虫ばかり200種以上を集めて紹介するカラー図鑑です。こんなこども向け図鑑が出版される日本てすごいな!肉眼では小さくてよく見えない虫たちが、各ページに大きく紹介されていて、その精巧さに見惚れてしまいます。この図鑑を眺めたあとには、「虫けら」なんて言葉は使えなくなるでしょう。小さな小さなゆりかごを作るカシルリオトシブミ4.5mm。フン入りの水滴を背負って泥水の水滴に擬態しているアワクビボソハムシ3.1mm幼虫。実物大の写真も載せられていて、見慣れてくると5、6mmの虫に「でかっ」と声が出てしまいます。ちなみに、この本で一番小さな虫はメナシウスイロムクゲキノコムシ0.7mm。実物大写真は、もはや意味を成していません。
お薦め度:★★★★ 対象:小さなもの好き