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本の紹介「鳥類学者の目のツケドコロ」
「鳥類学者の目のツケドコロ」松原始著、ベレ出版、2018年7月、ISBN978-4-86064-553-3、1700円+税
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【西本由佳 20181019】【公開用】
●「鳥類学者の目のツケドコロ」松原始著、ベレ出版
ハクセキレイという白っぽくスマートな小鳥がいる。街中でもそのへんをちょこちょこ歩いているのを見かける。本来は水辺の鳥とされるが、どうやらアスファルトの路面を「干上がった河床」と見立てて、気にしていないようだ。磯の岩場に住むとされたイソヒヨドリや、崖に営巣するチョウゲンボウは、コンクリートのビルを岩山に見立てて都市に進出してきた。森にすんでいたハシブトガラスは、垂直方向の構造がたくさんあるという場になじむらしく、ビル街に暮らす。鳥の目から見る世界は、もちろん人間にはわからない。だけど、彼らのいるところやしていることをじっくり観察することで、その一端を知ることはできる。この本はそのための見方を教えてくれる。
お薦め度:★★★ 対象:そのへんの野鳥が気になる人
【和田岳 20181019】
●「鳥類学者の目のツケドコロ」松原始著、ベレ出版
カラス博士が、カラスだけでなく、身近な鳥達について、研究者からの視点で“目のツケドコロ”語った一冊。だんだん、好きなことを書いてるだけになるのはご愛敬。
出てくるのは、カラス類にはじまり、スズメとツバメ、ヒヨドリ、セキレイ、サギ類、カワセミ、イソヒヨドリといった身近な鳥たち。かと思ったら、イエガラス、ミヤマガラス。やっぱりカラス偏重やん。チドリとか自分が調べた鳥もはずさない。そういう意味ではトビとウグイスがなんで入ってるのかは謎。
身近な鳥を、少し違った目で見るのに役立つかもしれない。ただ、だんだんカラス博士節を楽しむ世界になっていくが…。
お薦め度:★★★ 対象:身近な鳥に興味のある人and/orカラス博士ファン
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