毎日、お世話になりながらもあまり知られていない大腸。大腸の1番のお仕事は「上手にウンチを作ること」。動物の大腸を専門に研究してきた著者が、大腸の働き、大腸からみた動物の進化や大腸の中にいる細菌の暮らしぶりなどを一般の人間にもわかりやすく書いてくれていて、けっこうおもしろく一気に読める本。
哺乳類が草原に生えている草をエサにするには消化管のどこかを大きくし、形を複雑にしなければならなかったので肉食動物より草食動物のほうが歴史の浅いことなどをこの本で初めて知りました。
大腸内での細菌たちのすみわけや熾烈な縄張り争いなども、自分の大腸の中でも繰り広げられていると思うととても身近なことに感じられます。
猫のウンチがくさいワケ、よいウンチは便器にくっつかないワケなど、ウンチにまつわる素朴な疑問にもみごとに答えてくれます。
お薦め度:★★★ 対象:一般向き?