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本の紹介「フクロウ物語」

「フクロウ物語」モーリー・バケット著、福音館文庫、2004年4月、ISBN4-8340-1843-1、700円+税


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【早川友康 20050628】【公開用】
●「フクロウ物語」モーリー・バケット著、福音館文庫

 ある日野生復帰の訓練を頼まれてやってきたモリフクロウのボズ。人懐っこいボズは家族の一員となりかけがえのない存在となるのだが、数々の問題を起こしていくのだが…。野生動物のリハビリの楽しさ、難しさを面白おかしく描いた物語。

 お薦め度:★★★★  対象:野生動物のリハビリに興味のある人、その他広く一般

【田中久美子 20050629】
●「フクロウ物語」モーリー・バケット著、福音館文庫

 野生動物リハビリセンターに持ち込まれたフクロウ達の物語。保護されたフクロウ達が起こす騒動は、思わぬ事ばかりでびっくりさせられるけど楽しい。だけど、自然にもどすという目的を果たすのは難しい。人に世話されて育ったフクロウは、人家にとび込んで新たな騒動を巻き起こしたり、自力でエサが獲れずに餓死したり…。フクロウは可愛くて、いっしょにクラスのは楽しそうだが、野生動物とどう付き合うか、考えてみると“保護”のあり方など問題点も多い。野生動物にとって何が一番幸せなのか、人間はもっと考えなくてはいけない。

 お薦め度:★★★  対象:動物の読み物としては、小学生以上におすすめ

【六車恭子 20050628】
●「フクロウ物語」モーリー・バケット著、福音館文庫

 兄と妹と両親の4人暮しの彼らの家には病気やけがをした動物たちが持ち込まれる。モリフクロウのヒナが両親の「野生動物リハビリセンター」にやってきた。親にはぐれた小さなボズが成長し、やがて連れ合いを見つけ子をうみ、野生に戻す試みを試行錯誤した顛末がこの物語だ。一度人間の保護のもとに置かれた野生を自然に中に帰すことが、いかにに困難なことかがボズのむすこたちのその後が語っている。人に飼われた幼鳥を自然に帰すのは野生の成鳥とくませる方法が最も確実な方法なのだそうだ。
 ボズとの彼ら一家の暮らしが野生とつき合う苦労を喜びにつなげる貴重な物語になったのだ。この物語は私たちを驚きと徒労から一気にときめきへと解き放ってくれそうだ。

 お薦め度:★★★  対象:野生とのつきあい方を知りたい人

【和田岳 20050629】
●「フクロウ物語」モーリー・バケット著、福音館文庫

 イギリスのとある民間の「野生動物リハビリセンター」の物語。人にとても慣れてしまったモリフクロウが主人公。センターをしてる家の少年の視点で、モリフクロウとの交流が描かれる。
 人によく慣れたモリフクロウが、家の中や近所で起こす騒動はとても楽しい。一度、こんなフクロウを飼ってみたくもあるが、これだけ面倒を起こされるのなら、飼うのはとても無理かとも思う。日頃よくなついているフクロウが、繁殖の季節になると、急に攻撃的になり人を寄せ付けないというエピソードが一番印象的。
 全体的にあまりストーリー展開はなく、だらだらとモリフクロウのエピソードが続いて、突然物語が終わってしまう。最後が唐突な感じ。

 お薦め度:★★  対象:鳥好きの小中学生

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