卵の黄身の色はどうやってつくのか? 鳥にもへその緒がある? 卵の殻の色は何で決まる? そういった謎を解き明かそうと、著者は実験や観察をし考えます。残念ながら、実験も観察も中途半端に終わりますが、それなりに謎の答えは説明してくれます。読んでると未整理で、はがゆい部分もあるけれど、卵を見直させてくれる一冊。
ニワトリを飼っている人は、いろんな色素を与えて日輪卵を作ってみよう!
お薦め度:★★ 対象:卵を割った事のある人
ガチョウの卵の黄身のオレンジ色、ガチョウのヒナについていた「へその緒」、ガチョウと暮らす筆者には色々と疑問が湧いてくる。たまごの秘密を知るために、えさにパプリカをまぜたり、たまごの殻と卵殻膜を取り除いて、中身だけあたためてみたり、著者の実験精神は次々となぞの解明に向う。
ニワトリの「たまごの生まれるまで」の図や、発生の説明は、中学校の性教育ビデオや保健所の母親学級を想像させてしまう。七色の黄身をつくる想像図や、鳥の体内で「色や模様をつける仕組み」などは、どこまで本当かな? 卵角膜と尿膜の関係など、肝心なところにもどかしい思いを残すふしぎな本。
お薦め度:★★ 対象:学級文庫向き
毎日の様に食べているたまご、その生まれてくる過程に就いては知っていない処が多い。
著者はたまごの殻の中をのぞいて、黄身の色のなぞを見つけたり、たまごのふ化の数々の驚くような誕生迄の記録をしており、又たまごの殻の色や模様を作りだす鳥達の不思議さを実験をやり、明らかにしてくれている。
お薦め度:★★★ 対象:たまご好きな人に
著者の家でかわれているガチョウにはじめてヒナが生まれた。ヒナの誕生を手助けした著者にその瞬間生まれた疑問をおいかける謎解きの長あ〜い報告書がこの絵本だ。「うちのガチョウのヒナ」を紹介する本ではない!ことはすでに明らか。学校の理科の実験室を抜け出し、著者の活動するフィールドの人脈の協力をえて、一市民が行えた課外授業の実験の過程の詳細な誇らかな報告だ。たまごから生命の進化の過程まで見てしまえる著者の慧眼には只々脱帽。サブジェクトが盛り沢山で一気には読めないのが難点。
お薦め度:★★ 対象:実験大好きな人