友の会読書サークルBooks

本の紹介「ゴリラの森でうんちを拾う」

「ゴリラの森でうんちを拾う 腸内細菌学者のフィールドノート」牛田一成著、アニマルメディア社、2012年6月、ISBN978-4-90107124-6、1800円+税


【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。
 もし紹介文についてご意見などありましたら、運営責任者の一人である和田(wadat@omnh.jp)までご連絡下さい。

[トップページ][本の紹介][会合の記録]


【森住奈穂 20131021】【公開用】
●「ゴリラの森でうんちを拾う」牛田一成著、アニマルメディア社

 うんちを拾う話ではない。腸内細菌学者である著者の、フィールドワークで訪れた先々での出会いが日記を元につづられている。ところ変われば食べ物も変わる。フィールドワークも旅であり、食事はその醍醐味のひとつだ。「ミント風味のどす黒いロバ汁」など日本では到底お目にかかれない料理の数々。かなり気になるが、本文中の写真はすべて白黒。カラー写真が見たいなぁ。腸内細菌について知りたい方にはお薦めできないが、「放浪」と呼ぶべき旅や異国文化に興味のある方、食いしん坊な方には気に入っていただけるのでは。

 お薦め度:★★★  対象:飄々ぶりでは負けないぞ、というひと

【冨永則子 20130917】
●「ゴリラの森でうんちを拾う」牛田一成著、アニマルメディア社

 アフリカの熱帯雨森で、チンパンジーやゴリラの腸内細菌や野生動物の保健衛生の研究をしている著者の観察記録だが、現地のなんだか怪しい食べ物の話が多い。しかも、とても美味しそうなのだ。著者きっと飛びっきりの食いしん坊に違いない。
 アフリカの話は前半だけで、後半はアジア・フランス・アメリカ・南極と著者がかつて行った世界中の話や、京大学士山岳会の遭難者の遺体収容の話など、いろんなところに書きためていた文章を集めたものだそうだ。
 著者は、高校生の時は文系で人文地理学を志していたが、母親が読んでいた伊谷純一郎先生の『ゴリラとピグミーの森』と出会い、人生を変える衝撃を受けたそうだ。それから理系に転向し京都大学を目指したとある。人生を決める本との出会いが出来る人は幸せだなぁ。お気楽受験生のハハも本は読んでいるのになぁ。

 お薦め度:★★★  対象:パック旅行では行けない所へ旅したい人に、どんなものでも食べてみたい人に

[トップページ][本の紹介][会合の記録]