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本の紹介「はじめましてモグラくん」
「はじめましてモグラくん なぞにつつまれた小さなほ乳類」川田伸一郎著、少年写真新聞社、2012年9月、ISBN978-4-87981-434-0、1500円+税
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【森住奈穂 20150225】【公開用】
●「はじめましてモグラくん」川田伸一郎著、少年写真新聞社
モグラの世界はなぞだらけ。未解決の問題にいどんでほしいと、本書は未来の研究者へ向けて書かれています。なかでも大きななぞは、@飼育はできても繁殖に成功したことがない。A分布が限定的で北半球にのみ点在している(北海道にはモグラがいない!)。モグラ天国の日本(約40種のうち8種が生息)、これはモグラのなぞに取り組まない手はありません。モグラがきみを待っています。捕獲方法や飼育方法、新種を見つけて世界に発表するまで、といった具体的な研究手順も書かれています。ちなみに著者の研究テーマは「世界にはいったい何種のモグラがいるのか」。だれも知らないことを解き明かす。研究者という仕事のだいご味ですね!
お薦め度:★★★ 対象:モグラがなぞだらけなんて知らなかったひと
【冨永則子 20150222】
●「はじめましてモグラくん」川田伸一郎著、少年写真新聞社
文字の大きさからみて、読者対象は小学校低学年からと思われるが、それにしては難しい熟語が多用されていて低学年の子に分かるのかなと疑問に思う。これは編集の問題かもしれないが、漢字と平仮名の使い方も疑問に思う。『感覚そうちとして利用しているようです』という一文では“感覚”と“利用”の漢字にルビがふってある。それなら“感覚装置”まで漢字にしてルビを降るほうが理解しやすいのではないか? また、文末に『〜ね。』を付けたり、『きみは…』と読者に語りかける文章になったり、話し言葉なのか書き言葉なのか、文章に一貫性がない。遠まわしな言い方も多くて、読むのが面倒くさい。写真の明度が暗いのも気になる。もっと内容を整理して、簡潔な文章にしてほしい。
お薦め度:★ 対象:?
【和田岳 20150227】
●「はじめましてモグラくん」川田伸一郎著、少年写真新聞社
国立科学博物館のモグラ研究者が、小学生向けに書いたモグラ紹介の本。第1章で、モグラの系統、形態、行動、生態を、謎を中心にざっと紹介。第2章では、日本のモグラを紹介して、それとの比較で少し北アメリカのモグラが登場。第3章は、ベトナムにモグラ調査に行って、モグラを捕まえまくって、新種を見つける話。
トンネルの主道と側道の利用の仕方の違いとか、日本・北アメリカ・ヨーロッパのモグラの違いとか、モグラの一日の行動時間とか。読みやすく、面白いトピックも多い。のだけど、全体を通じた流れがなく、思いついた順にモグラの話をされただけ、って感も強い。
モグラを捕まえては、殺して標本にするのをはっきり書いてあるけど、それを読んだ子どもやその親はどんな反応をするんだろう?
お薦め度:★★ 対象:モグラについてあまり知らない人
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