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本の紹介「イルカの不思議」
「イルカの不思議 2時間で生まれかわる皮膚?アゴが耳?驚きの能力に迫る!」村山司著、誠文堂新光社、2015年1月、ISBN978-4-416-61501-0、1500円+税
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【森住奈穂 20150625】【公開用】
●「イルカの不思議」村山司著、誠文堂新光社
ヒトとイルカが会話をして、心を通じ合わせるようになるという映画を観たのがきっかけで研究を始めたという著者。「賢い動物」というイメージのイルカだが果たして。超音波を聞くことができてエコーロケーションが使える。右脳と左脳がほぼ独立していて、右目と左目で別々の画像処理ができる?不思議なイルカの謎に迫るべく、さまざまな水族館のさまざまな種類のイルカたちとさまざまな実験を繰り広げてきた著者。ハイライトは鴨川シーワールドの白イルカのナック。昨年、テレビニュースや新聞などで「言葉が話せるイルカ」と話題になったナック。正確には発音を模倣できるイルカなのだけれど、本書を読めば模倣するだけじゃない、ナックと著者の10年にわたる研究の軌跡に胸が熱くなるはず!?
お薦め度:★★★ 対象:イルカに聞いてみたいことがあるひと
【冨永則子 20150625】
●「イルカの不思議」村山司著、誠文堂新光社
イルカとは分類上の正式な呼び方ではなく、“口の中に歯が生えた体の小さい鯨類”の便宜上の呼び名。イルカとクジラの区別は体の大きさだけなんだ! 海に棲む哺乳類ぐらいの認識しかなかったので、他にも初めて知る事がいっぱいあった。本書のシリーズは、生き物の不思議や謎を示しながら、まだまだ解明されていない未知の世界を君が解き明かさないかというアプローチになっている。いわば、研究職というのお仕事の紹介本でもある。とあるリサーチによると、研究者は小学生のなりたい職業の上位に入っているとか… このシリーズが影響してるのかな?
お薦め度:★★★ 対象:イルカって賢いよね!っと思ってる人に
【和田岳 20150626】
●「イルカの不思議」村山司著、誠文堂新光社
イルカの本をたくさん出している大先生が、子ども向けにイルカを紹介しようとした一冊。さまざまな能力を中心に、イルカが紹介されていく。潜水、視覚、聴覚、エコーロケーション、知的能力。イルカの脳は左右が独立していて、交互に眠るので、イルカは眠らないとか。イルカは我々と同じような錯覚をするとか。物に対応する文字を覚えても、その逆は理解できないとか。イルカの不思議は確かにいっぱい出てくる。
でも、一番不思議なのは、著者がイルカに人の言葉を覚えさせようとすること。「イルカの日」の映画を見て、イルカに言葉を喋らせようとするとはどういう神経してるのかな?
お薦め度:★★ 対象:イルカの能力が気になる人
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