友の会読書サークルBooks
本の紹介「環境を〈感じる〉」
「環境を〈感じる〉 生物センサーの進化」郷康広・颯田葉子著、岩波科学ライブラリー、2009年5月、ISBN978-4-00-007498-8、1200円+税
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【和田岳 20100225】【公開用】
●「環境を〈感じる〉」郷康広・颯田葉子著、岩波科学ライブラリー
昔、学校でならった5感の仕組みは大雑把だったと思う。どうやっていろんな匂いや味を区別できるようになっているのかさっぱり説明してくれなかった。それが、味覚や嗅覚のさまざまな受容体とその遺伝子の研究からどんどん明らかになってきているらしい。ネコは甘味を感じないとか。ヒトはネズミより苦味を感じなくなっているとか。おもしろいネタがいっぱい。
良くも悪くも五感研究の現状がさらっと紹介されている。それが読みやすくもあり、物足りなくもある。
お薦め度:★★★ 対象:五感についての蘊蓄を求めている人
【萩野哲 20100211】
●「環境を〈感じる〉」郷康広・颯田葉子著、岩波科学ライブラリー
本書は、ヒトの五感(味覚、嗅覚、聴覚、視覚、触覚)を、進化を通して概観している。これだけの内容を本シリーズのような小さな本に詰め込む無理を斟酌すれば、ヒトの3色型色覚の歴史、各種生物の味覚や嗅覚の受容の可否、フクロウやコウモリの聴覚、熱いと辛いの共通感覚等、結構いろんな知識を得ることができる。著者らの専門である、今までの教科書になかった遺伝子的なバックグラウンドにも触れられている。
お薦め度:★★★ 対象:五感をサラリと概観したい人
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