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本の紹介「身体のいいなり」
「身体のいいなり」内澤旬子著、朝日文庫、2013年8月、ISBN978-4-02-261776-7、580円+税
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【六車恭子 20131025】
●「身体のいいなり」内澤旬子著、朝日文庫
本書は2011年、講談社エッセイ賞受賞作だという。「飼い喰い 三匹の豚とわたし」とほぼ同時期から起草されており、ステージ1の乳癌と診断され、乳房全摘からその再建手術までに彼女に起こったことを書き綴ったものだ。世界を駆け巡って取材して上梓したあの「世界屠畜紀行」も、様々な病を押してなされたもののようだ。胃酸過多、腰痛、アトピー性皮膚炎、謎の微熱等々・・・、そのあげくの乳癌。民間療法としてであった操体、ヨガ、バレエとうとう・・・。著者は自らの身体に導かれながら、虚弱な筋肉を鍛えて、自らの病を克服した体験記をなしている。読みおえて彼女の徹底的な追及心はここでも遺憾なく発揮されていることがうかがえて、あっぱれと思った次第です。
お薦め度:★★★★ 対象:健やかな身体を夢みる人に
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