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本の紹介「火山のしくみパーフェクトガイド」

「火山のしくみパーフェクトガイド」高橋正樹著、誠文堂新光社、2019年1月、ISBN978-4-416-61817-2、1800円+税

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【冨永則子 20190617】【公開用】
●「火山のしくみパーフェクトガイド」高橋正樹著、誠文堂新光社

 日本列島には、111もの活火山があり、地球上の活動的な火山の約7%が集中している。日本列島の大きさを思えば決して小さい数字ではない。日本は世界有数の火山国だが、そこに暮らす私達の火山に対する知識・理解は??? 火山イコール噴火という漠然とした恐怖心はあるが、それが実際はどんなもので、どのような被害を生むのかなど正しく知っていると言えるだろうか? 害を被らないためにも先ず正しい理解が必要だ。本著では火山のできる仕組みから噴火のメカニズムなど、火山によってもたらされる害から温泉などの益まで解説されている。火山研究の最前線にいる専門家のコラムは読み物としても平易に読める。中でも御嶽山の噴火に遭遇した山岳写真家のコラムは正にドキュメンタリーである。

 お薦め度:★★★  対象:日本に暮らす全ての人に
【西村寿雄 20190618】
●「火山のしくみパーフェクトガイド」高橋正樹著、誠文堂新光社

 「パーフェクトガイド」というだけあって、火山現象をまんべんなく取り上げている。火山学各分野の専門家も寄稿して火山学総合書ともいえる。写真やイラストも多く初心者にもわかりやすくまとめられている。阪神淡路大震災での高速道路橋脚横倒し写真から地震との関連やマグマのでき方について少し述べたあと火山各論へとつないでいる。噴火のしくみや火砕流の話からカルデラの話、マグマの種類など火山に関する情報がまとめられている。御岳山の噴火に遭遇された写真家の記録は水蒸気噴火のなまなましい現状を伝えている。後半には火山の赤色立体地形図がつけられていて各地の火山地形が見られる。現時点での火山学マニュアル本である。

 お薦め度:★★★  対象:火山現象について広く知りたい人
【西本由佳 20190616】
●「火山のしくみパーフェクトガイド」高橋正樹著、誠文堂新光社

 火山の専門家たちがマグマのしくみや噴火、火山の恵みといった火山に関する様々なことを解説している。章によっては難しい言葉やグラフも出てくるが、写真や図をたくさん使ってわかりやすく示そうという意図が見られる。地学の好きな人が教科書的に火山について学ぼうとして読むにもよさそうだが、そこまで読み込まなくても、パラパラめくってきれいな図版を楽しむという読み方もいいかなと思う。

 お薦め度:★★★  対象:火山に興味がある人
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