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本の紹介「珪藻美術館」
「珪藻美術館 ちいさな・ちいさな・ガラスの世界」奥修著、福音館書店たくさんのふしぎ2019年6月号、713円+税
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【森住奈穂 20191024】【公開用】
●「珪藻美術館」奥修著、福音館書店たくさんのふしぎ2019年6月号
小さい小さい藻、珪藻。地球上の酸素の4分の1くらいは珪藻がつくったものらしい。どんどん増えて生きものたちの餌となり、生態系を支えている。すごいぞ!珪藻。ガラス質でできた殻は形がさまざまで美しい模様もあるけれど、大きさが0.1ミリメートル程のため顕微鏡を使わないと見えない。そんな珪藻の殻を並べて作る「珪藻アート」を作り方から紹介してくれる。作業ではホコリが天敵。風が厳禁のためエアコンも不可。セキやくしゃみはもちろん、ホコリを出さないために体をかくこともできない(皮膚の破片が数時間かけて降ってくるから)。どんな世界?! 私には無理。そんな前置きの後に並ぶ作品に、自然とこちらも息を止めて眺めてしまいがち。
お薦め度:★★★★ 対象:珪藻は知ってるけど、珪藻アートを知らないひと
【上田梨紗 20191025】
●「珪藻美術館」奥修著、福音館書店たくさんのふしぎ2019年6月号
死してなおいっそう美しく存在する珪藻。1oの10分の1以下の大きさ、様々な形、無色透明に光の加減で色がつき、死体(ガラスの殻)は芸術作品へと変わる。ただし、この作品を見るには顕微鏡が必要だ。
生きている珪藻は、地球上の約4分の1の酸素を光合成で作りだし、よく増え、エサとなり、水中生物の支えとなっている。科学技術と芸術が合わさって楽しむことができる…それが珪藻美術館なのである! 機能性重視のはずなのに、形の美しさも忘れないのは、流石です珪藻さん。
お薦め度:★★★★ 対象:疲れている人(無心で見れます)
【西村寿雄 20191022】
●「珪藻美術館」奥修著、福音館書店たくさんのふしぎ2019年6月号
ぱっと表紙を見ると、「ちいさな・ちいさな・ガラスの世界」と、記されている。美しい世界だ。だれしも、目をうばわれる。しかし、これは顕微鏡の世界。この珪藻を集めてここまで仕上げるのが大変な作業をようするので並大抵はない。その苦労話が書かれている。
「藻のなかまのなかで、珪酸質(ガラス質)の殻をもつものを、珪藻とよんでいます。」とある。珪藻が、ほかの藻よりも圧倒的に増える理由の一つに、この珪藻がガラスの殻を作ることにあるようだ。「たくさん増え、酸素を作り、えさとなることで水の中の生き物をささえている、とてもだいじな藻が、珪藻なのです。」とある。美しい「珪藻アート」と続く。とはいえ、この珪藻アートに仕上げるのに努力もいる。0.3mm ほどの世界、一つ一つ拾い上げるのも大変そう。息もできない。特殊な器具を作って、珪藻集めをされているようだ。珪藻プレパラート作りの話がつづく。
お薦め度:★★★ 対象:microの世界を楽しみたい人
【六車恭子 20191025】
●「珪藻美術館」奥修著、福音館書店たくさんのふしぎ2019年6月号
珪藻はワカメやコンブと同じ「藻」のなかまだという。体をガラスの殻に包まれた、その抜殻ア一トは宝石かとみまがうほどにめくるめく色彩の氾濫する極小の手のひらの花火になる。製作過程の紹介文でこのはかない美術品が大いなる作り手の情熱から生まれたことに二度感嘆する!
珪藻はこの世界の1/4の酸素の作り手であり、水の中の生き物たちの餌となり、その生涯をおえるのだ。かれらの抜け殻を美しいア一トに仕上げて見えない世界を演出する著者は手品師でもあろうか!
お薦め度:★★★★ 対象:目のためのご馳走を探しているかた!
【和田岳 20191020】
●「珪藻美術館」奥修著、福音館書店たくさんのふしぎ2019年6月号
上手に光をあててキレイに撮影した色んな形の珪藻を、色んな形に並べてアートな写真絵本のできあがり。半分弱のページは、そんな珪藻アートの世界。でも、残りには、珪藻がどんな場所にいるか、どうやって採集するか、珪藻とはどんな生き物かの解説があるし。珪藻をきれいにして、種類ごとに分けて、どうやって並べたかの説明もある。最後には主だった珪藻の一覧も付いている。珪藻に興味を持ってもらうキッカケにはオススメ。
一番最後のページに、なんでもない川原の写真が載ってるのだけど、説明を読んで驚いた。あの白いの珪藻だったのか!。
お薦め度:★★★ 対象:珪藻ってプランクトン?と思った人
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