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本の紹介「好奇心の部屋デロール」
「好奇心の部屋デロール」今森光彦著、福音館書店たくさんのふしぎ傑作選、2008年11月、ISBN978-4-8340-2374-9、1300円+税
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【六車恭子 20090424】【公開用】
●「好奇心の部屋デロール」今森光彦著、福音館書店たくさんのふしぎ傑作選
「その扉を開けると、そこはまるで別世界でした!」この本の仕立てがちょうどそのようになっていました。ですからページは始りを予感させる卵のロゴマークがついています。
フランスの首都パリで裏参道から誘なわれる「好奇心の部屋デロール」への招待状でしょうか。世界の国々から集められたそこは生き物のパーティ会場。博物館のようにガラスのケースで隔てられることもなく、求める心がさまよい、やがて見いだすチャンスに出会える場所。日常にひそむ異空間が私たちの好奇心を試しにやってきた印象を持ちます。子どもも大人も身の丈にあった喜びをつかんで帰れるお店、そしていつかその夢の卵が孵化する日も近いでしょう。創業170年を誇る標本商「デロールの部屋へようこそ!」仕掛人今森さんのカメラ目線がうんだ美しい絵本だ。
お薦め度:★★★★ 対象:秘密の扉に興味のある人
【和田岳 20090424】
●「好奇心の部屋デロール」今森光彦著、福音館書店たくさんのふしぎ傑作選
デロールはパリにある標本屋さん。そこには哺乳類や鳥のはく製が並び、引き出しには昆虫標本や化石、貝殻がつまっている。魚の頭、コウモリのホネ、鳥の卵、はく製用の目玉、植物の繊維のプレパラート標本。いろんなものがあるとても不思議な場所。
博物館を見なれた者としては、こぎれいな収蔵庫のようでもあり、コンパクトなハンズオン展示でもある。という観点から驚くのは、ショーウィンドウで直射日光を浴びまくっているライオンのはく製、すでで子ども達にペタペタさわられているライオンやシマウマのはく製。はく製傷むと思うけど、ましてや売り物のはずなのに…。下手な博物館よりは広くて楽しそう。近くまで行くことがあれば、入ってみようと思う。
お薦め度:★★ 対象:動物好き、博物館好き
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