友の会読書サークルBooks

本の紹介「昆虫 驚異の微小脳」

「昆虫 驚異の微小脳」水波誠著、中公新書、2006年8月、ISBN4-12-101860-5、840円+税


【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。
 もし紹介文についてご意見などありましたら、運営責任者の一人である和田(wadat@omnh.jp)までご連絡下さい。

[トップページ][本の紹介][会合の記録]


【西川裕子 20070426】
●「昆虫 驚異の微小脳」水波誠著、中公新書

 小型・軽量・低コストの情報処理装置の傑作。新型ノートパソコンの謳い文句ではありません。巨大で複雑な哺乳類の脳と比較したときの、昆虫の脳のこと。その巧妙なしくみを微小脳と呼び、特徴を捉える研究を行ってきた著者による解説書。
 著者は昆虫を実験対象とする脳神経屋。導入部分の行動実験あたりは面白いものの専門的な話になってくると非常に難しい。あまりなじみのない昆虫の神経細胞がこんな刺激で反応すると紹介されても、いまいち感動できない。豊富に出てくる神経回路図も文系脳な私にはよくわからない。神経を専門にやる人か、よっぽどの昆虫好きでないと完全理解は難しいかもしれない。
 気楽に楽しく読みたいならば、ミツバチのダンス部分だけを読むことをオススメする。

 お薦め度:★★  対象:マニアックに昆虫を極めたい人 or 脳に強い興味を持つ人

[トップページ][本の紹介][会合の記録]