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本の紹介「クマムシ研究日誌」

「クマムシ研究日誌 地上最強生物に恋して」堀川大樹著、東海大学出版部、2015年5月、ISBN978-4-486-01996-1、2000円+税


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【森住奈穂 20151029】【公開用】
●「クマムシ研究日誌」堀川大樹著、東海大学出版部

 クマムシは体長が1ミリメートル以下で、形がクマに似ている無脊椎動物。乾くと樽のように縮まって休眠状態になり、それが非常に高い耐性を持つことから地上最強生物、なんて紹介されることも。偶然テレビで見かけたクマムシに心奪われたことから研究を始め、挫折と成長を繰り返し、ついに自らヨコヅナクマムシと命名したクマムシの飼育系を確立、極限環境動物のモデル生物として研究利用できる道をつける。最強生物なのに飼育が難しかったなんて!国内での就職が不遇を極めるなか、逆転サヨナラ弾でNASAに採用されたくだりは痛快。クマムシキャラクターグッズで収益を得、将来の夢はどこにも雇われないクマムシ研究所の設立。天の邪鬼を自認する著者。我が道をいく活躍ぶりがたのもしい。

 お薦め度:★★★  対象:お笑いの世界同様、しのぎを削る生物研究の世界をのぞいてみたいひと

【和田岳 20151030】
●「クマムシ研究日誌」堀川大樹著、東海大学出版部

 クマムシは、高温、乾燥、真空、放射線などなど、さまざまな極限状態に耐えることで有名になった。でも、いきなり凍らせたら死んでしまう。けっこう誤解も多く、実はまだまだ分からない部分も多い。それを調べているのが、クマムシ博士。
 クマムシと出会い、なんとか卒論を書き。いきなり国際クマムシシンポジウムに出かける。必死でクマムシを飼育して、実験して、今度はなぜか宇宙生物科学会議に出かける。学振に落ちて、NASAに採用されて、無職になって、本を書いて現在に至る。そんなクマムシ博士の半生が紹介される。
 もちろん、その合間にクマムシも、いろいろ出てくる。

 お薦め度:★★  対象:クマムシand/or研究者の人生に興味のある人

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