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本の紹介「熱帯林の恵み」

「熱帯林の恵み」渡辺弘之著、京都大学学術出版会、2007年2月、ISBN4-87698-821-8、2200円+税


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【萩野哲 20070423】【公開用】
●「熱帯林の恵み」渡辺弘之著、京都大学学術出版会

 熱帯林がもたらす物産とそれに根づいた現地の文化が、熱帯アジア渡航暦70回の著者の経験に基づいて紹介されている。日本でも身近にあるシナモンやガムの原料がどうやって作られるかといったことから、ミャンマーのお化粧や漬物茶のようなまったく日本では想像もできないトリビア物まで話題は様々である。紙数の半分近くを占める写真が理解を助けてくれる。もし熱帯アジアに行く機会があれば本書の内容を知っていると随分役立つだろうと思う。

 お薦め度:★★★  対象:熱帯アジアに興味を持っている人はだれでも

【加納康嗣 20071016】
●「熱帯林の恵み」渡辺弘之著、京都大学学術出版会

 聞き慣れない珍しい植物たちの話と思っていたらさにあらず、我々の生活と意外に密接に関係している植物たちである。東南アジアとの生活習慣の近さもあって鼻の奥がヒクヒクしてくる。短く項立てになっているので、読みやすく、写真も綺麗だ。アジア大好き。熱帯林大好きだけではすまされない未来の課題も考えてしまう。

 お薦め度:★★★  対象:アジアと私たちが好きな人

【和田岳 20070427】
●「熱帯林の恵み」渡辺弘之著、京都大学学術出版会

 森林からの産出物は、丸太やチップ、パルプといった木材に限らない。マングローブの魚介類や果物から、染料、香料、漆、樹脂と、さまざまな非木材林産物がある。そうした熱帯林の恵みを次々と紹介してくれる。
 熱帯林といえば、見たこともない遠い南の国の話と思いがちだが、我々の日常生活が、これほどまでに熱帯林の恩恵を受けて成り立っているとは驚かされる。同時にそれは、我々の生活の仕方が、熱帯の国々の人々の生活に大きな影響を与え、ひいては熱帯林の命運をもわけることが思い知らされる。
 といった、難しいことは抜きにしても、熱帯林の豊かさには驚かされるし、とっても楽しい。果物を食べに行ってみたいな〜。

 お薦め度:★★★  対象:身の回りの物の由来を再確認してみたい人

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