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本の紹介「ニホンミツバチと暮らす」
「ニホンミツバチと暮らす」飯田辰彦著、福音館書店「たくさんのふしぎ」2008年10月号、667円+税
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【加納康嗣 20090613】【公開用】
●「ニホンミツバチと暮らす」飯田辰彦著、福音館書店「たくさんのふしぎ」2008年10月号
宮崎の東郷町と椎場村で伝統的な養蜂を取材したものである。山にブンコと呼ぶ巣箱を据え付ける。スギ丸太をくりぬき、焼きを入れ、内側に蜜蝋やハチミツを塗って、乾燥した崖下などに据える。彼らは年に2ー3度分封するので扱いにくいが、おとなしい。セイヨウミツバチに比べて圧倒的に貯蜜は少なく、近代養蜂のラングストロス式巣箱でなく、丸胴養蜂なので巣を壊すため、年に1回ぐらいしか蜜をとれない。末尾の天敵スズメバチ捕りと、料理と酒の話もおもしろい。ただ気になったことが1つ。山の人たちはミツバチが少なくなっているという。町に出たという。都会に進出したので、田舎が空き家になったというのか。人でもあるまいし、オオタカやツミ、ヒヨドリなど野鳥でもあるまい。もしかして彼らにも人知れず蜂群崩壊症候群が忍び寄っているのではないか。そんな恐ろしさを感じる。懐かしさと、日本の自然と民俗の美しさをあらためて感じる本であった。
お薦め度:★★★★ 対象:環境のこと、古き民俗のこと、懐かしい日本のことが大好きな人に
【六車恭子 20090619】
●「ニホンミツバチと暮らす」飯田辰彦著、福音館書店「たくさんのふしぎ」2008年10月号
日本各地をたずね、古くから伝わる暮らしや文化を写真で記録することをライフワークとする著者が宮崎県に伝わるミツバチと行き来する人々の山村の暮らしを紹介したものだ。自然界の分け前をあずかる山間の人々の暮らしぶりはタイトルに反映されているようだ。
夏に蜜を収穫する寺原さん、秋に採集する那須さん、ミツバチを守るために彼らの天敵、オオスズメバチを命がけで狩る、彼らの暮らしは自然界の分け前に預かる分をわきまえたフェアープレイの共存の賜物だろうか。
著者による初めての写真絵本とあって、盛りだくさんな内容になり、纏まりを欠いたことと、説明文に一工夫が必要か。
お薦め度:★★ 対象:自力で読めるのは小学中学年から
【和田岳 20090619】
●「ニホンミツバチと暮らす」飯田辰彦著、福音館書店「たくさんのふしぎ」2008年10月号
宮崎県で行われているブンコを使ったニホンミツバチの養蜂を紹介。山に行ったら斜面に点々と置いてある材木を短く切ったもの。あれがブンコ。中にニホンミツバチが暮らしている。ブンコの作り方から、ブンコの掃除、ハチの導入の仕方、蜂蜜の採取と、ニホンミツバチ養蜂の一通りのことが紹介される。その気になれば自分でも養蜂ができそう。何が混ざっているかわからないものを買うよりも、高級だというニホンミツバチの蜂蜜を自分で集めてみたくなる。
お薦め度:★★★ 対象:ハチミツ好き、自給自足に憧れる人、近頃の売ってるハチミツを買うのをためらう人
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