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本の紹介「日本にいたゾウ」
「日本にいたゾウ」大島英太郎著、福音館書店たくさんのふしぎ2024年12月号、736円+税
【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。
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【森住奈穂 20250214】【公開用】
●「日本にいたゾウ」大島英太郎著、福音館書店たくさんのふしぎ2024年12月号
およそ1900万年くらい前から2万年ほど前まで、日本にもゾウがいた。1900万年前というと、日本がまだアジア大陸の一部だった時代。その後、大陸から分かれて島々となり現代に至るまで、日本に暮らした生きものたちの顔ぶれがゾウを中心に紹介される。ナウマンゾウやマチカネワニは有名だけど、ニッポンサイは知らなかった~。タヌキやニホンザルと同じ時代にサイも日本にやって来ていたそうな。それぞれの動物がもし生き残っていたならば、さぞにぎやかな昔話が生まれていたに違いない。
お薦め度:★★★ 対象:大昔の日本に思いを巡らせたいひと
【冨永則子 20250208】
●「日本にいたゾウ」大島英太郎著、福音館書店たくさんのふしぎ2024年12月号
今、日本では動物園でしかゾウを見ることはできない。ところが、日本列島が現在の姿になるまでの間に様々なゾウが闊歩していた。最も古い時代は、今から1900万年ほど前、原始的なゾウのなかま“アネクテンスゾウ”がいた。その後、日本列島が大陸と繋がったり、離れたりして形をかえ、温暖期、氷河期を経て、34万年ほど前には大陸から“ナウマンゾウ”がやってくる。その頃には人間も現れ、ナウマンゾウは食料として狩りの対象になっていた。他にもヘラジカやバイソンのような大型の動物もいたが、激しい気候変動についていけず、やがて絶滅してしまう。
私たちの住む大阪にも、かつてナウマンゾウがいた。自然史博物館のホールにいるのが“ナウマンゾウ”。決して、マンモスではありません。
お薦め度:★★★ 対象:大きな動物が好きな人に
【西村寿雄 20250209】
●「日本にいたゾウ」大島英太郎著、福音館書店たくさんのふしぎ2024年12月号
日本にもゾウがいたという話と簡単なゾウの進化の様子が書かれている。まず、最初に埼玉県・入間川川原で見つかったゾウの足跡化石の話が出てくる。関西でも、石川や野洲川などでも見つかっている。1900万年前くらいから日本にもゾウがいたらしい。約400万年前頃いたミエゾウをもとに進化して、野尻湖畔の発掘で有名になったナウマンゾウが現れた。最後にゾウの進化の歴史も書かれている。ゾウの祖先は水中にいたとか。日本でのゾウの生息のようすが年を追って読み取れる。
お薦め度:★★★ 対象:ゾウ好きの子ども
【和田岳 20250209】
●「日本にいたゾウ」大島英太郎著、福音館書店たくさんのふしぎ2024年12月号
現生の3種のゾウを紹介した上で、日本にいたゾウが時代順に紹介されていく。1900万年前のアネクテンスゾウ、1800-1600万年前のシュードラチデンスゾウ、400万年前のミエゾウ、200万年前のアケボノゾウ、60万年前のトウヨウゾウ、34-2万年前のナウマンゾウ、5-2万年前のケナガマンモス。同時代の他の大型哺乳類やワニ、当時の日本列島の様子も垣間見え、最後の2種はヒトとの関わりにも触れられる。
お薦め度:★★★ 対象:日本からどんなゾウの化石が出てるか気になる人
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