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本の紹介「ペンギンが教えてくれた物理のはなし」

「ペンギンが教えてくれた物理のはなし」渡辺佑基著、河出書房新社、2014年4月、ISBN978-4-309-62470-9、1400円+税

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【六車恭子 20190615】
●「ペンギンが教えてくれた物理のはなし」渡辺佑基著、河出書房新社

 あえて普通でない動物を調べることで異例から本質をあぶりだす逆転の発想が功を奏したエキサィティングな本だ!
 「物理学の法則は宇宙の法則」、生き物たちが次世代に命を繋ぐ適応の姿を見極める、ここに本書の真価が込められている!バイオロキングの手法で生態学と物理学を化学反応させる手腕は実にお見事!
 偉大なる生理学の巨人、シュランダ一が発見した「潜水徐脈」こそ「動物にとって酸素とはなにか、生理学の根源的な問を解く鍵」、著者はその先に「生き物にとって体温とはなにか」という根源的な問にたどり着く。
 数世代に渡って生き物たちが獲得してきた形質こそ、利にかなった種の繁栄に繋げたことをペンギンが、バイカルアザラシが、ワタリアホウドリらが、躍動感溢れて今を生きる姿が紹介されており興味はつきない!

 お薦め度:★★★★  対象:生き物好きなら誰でも
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