友の会読書サークルBooks
本の紹介「センセイの書斎」
「センセイの書斎 イラストルポ「本」のある仕事場」内澤旬子著、河出書房新社、2011年1月、ISBN978-4-309-41060-9、750円+税
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【六車恭子 20131213】
●「センセイの書斎」内澤旬子著、河出書房新社
「世界中をその足で歩き、その目でみ、その手でスケッチし、自身の言葉にしてきた作者が案内してくれる、書斎という、もっとも身近な小宇宙たち」への案内状である。
7年の年月をかけて取材した31もの書斎が俯瞰図のように全貌を著す。その隙間を本のタイトルがぎっしり書き込まれているのだ。書棚はある意味、センセイの脳内の秘密基地でもあり、あらゆる想念が日々生成する場所でもあろう。そこから宝物や安らぎをえるもよし、跳躍台にもしてきただろう。一国一城の主の不落の城を攻めるある意味、この案内者は挑戦者であり、探求者であり、求道者にもなりうる手の持ち主なのだ。文化という物が生まれる瞬間を追体験しているようなスリリングな時間が向こうからやってきた、そんな思いにかられた。
お薦め度:★★★★ 対象:すての読書好き、あるいはそうでない人にも
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