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本の紹介「シャンパン泡の科学」
「シャンパン泡の科学」ジェラール・リジェ=ベレール著、白水社、2007年9月、ISBN978-4-560-02766-0、1900円
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【中条武司 20091023】【公開用】
●「シャンパン泡の科学」ジェラール・リジェ=ベレール著、白水社
シャンパンに限らず、お酒に関する本は数多ある。しかし、その泡だけについて、しかもグラスに注がれてから、はじけるまでの数〜数十秒間だけのことで一冊の本にしているのは珍しいだろう。
著者は物理の研究者で、泡の写真を撮りまくってシャンパン会社に売り込んだという。まあ変な人もいるもんだなあとと思うとともに、シャンパンの泡に対する思い入れの強さに感心(?)する。この本を読んでも、シャンパンがおいしく飲めるわけではない。でも、こういう変なこと研究する人がいることで、世の中楽しくなるんだよなあ。
ただし訳の日本語がまずくて、こうしたらもっと読みやすくなるのに〜ってなところが気になって気になって。
お薦め度:★★★ 対象:発泡性のお酒を飲む人
【太田行二 20090926】
●「シャンパン泡の科学」ジェラール・リジェ=ベレール著、白水社
シャンパンは、ビン詰めされてからも、2次発酵して、ビンの中で、徐々に二酸化炭素とアルコールが出来ます。15ヶ月から5年をかけて二酸化炭素は6気圧位になります。そして、時速50kmでコルクが飛ぶほどになります。それから、フルートグラス一杯には、約200万個もの泡が出て来ます。最初は10マイクロメートルほどの大きさですが、上昇する内に100万倍の大きさに育ちます。しかも、上昇中に秒速30cmまで加速します。実は、グラスの表面に「塵」が無ければ、泡が出来ないそうです。ごく小さな残骸物が無ければ出来ないそうです。塵がまったく無いビンの中では泡が出来ないのだそうです。不思議ですね。小さな泡が出るシャンパンほど旨いと言われているそうですが、旨いシャンパンをどうやって作れるかを、作者は物理学的に解明したいそうです。
お薦め度:★ 対象:お酒が好きな人
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