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本の紹介「タネのふしぎ」
「タネのふしぎ タネは光の色を見分けるか?「不老長寿の秘薬」と呼ばれるタネは?」田中修著、ソフトバンククリエイティヴサイエンス・アイ新書、2012年7月、ISBN978-4-7973-6967-0、952円+税
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【西村寿雄 20150224】【公開用】
●「タネのふしぎ」田中修著、ソフトバンククリエイティヴサイエンス・アイ新書
植物たちの多くはタネを増やすことによって命をつないでいる。しかし、タネはいったん芽生えるとその地が悪環境であっても動き回ることはできない。そのことを十分に承知でタネはうまく成長できるような「時」と「場所」を選んで発芽している。そのタネたちの芽生えの戦略が次々と紹介されている。一度できたタネを広く拡散してもらう作戦も多種多様だ。イチゴなどの実を大きくするのもタネ増殖の一つの戦略。穀物の栄養の話もくわしい。「万能薬」「不老長寿のタネ」と呼ばれるゴマには〇〇がダントツに多い。〇〇はさてなんでしょう。タネについて興味深く解説されている本である。
お薦め度:★★★★ 対象:植物の魅力を知りたい人、中学生以上
【和田岳 20150227】
●「タネのふしぎ」田中修著、ソフトバンククリエイティヴサイエンス・アイ新書
植物に関する本を量産している著者がタネについて紹介した一冊。見開き2ページで1テーマ。91テーマが7つの章にまとめられている。
第1章「発芽の条件」、第4章「タネの光感覚」、第5章「発芽のしくみ」と、発芽に関する話、とくに光条件に関する話に力が入っている。第3章「タネの栄養」は、もっぱら穀類と豆類の話。第6章「タネのでき方」は、受精からタネの形成までの話。タネ自体の形や大きさなどに関する話が少ない。というかほとんどないのが意外だった。第2章「タネの役割」は、休眠や果実当たりのタネの個数などの話。種子散布の話をあえて外したとしか思えない。
お薦め度:★★ 対象:タネの発芽の仕組みに興味のある人
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