友の会読書サークルBooks

本の紹介「トウガラシ讃歌」

「トウガラシ讃歌」山本紀夫著、八坂書房、2010年4月、ISBN978-4-89694-954-4、2400円+税


【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。
 もし紹介文についてご意見などありましたら、運営責任者の一人である和田(wadat@omnh.jp)までご連絡下さい。

[トップページ][本の紹介][会合の記録]


【中条武司 20101029】【公開用】
●「トウガラシ讃歌」山本紀夫著、八坂書房

 全世界で必ず食卓に上るジャガイモ、トマト、トウモロコシ、そう言われればこれらはこの500年ほどの間に中南米から世界中に広がったもの。その中でも特に本書の主役であるトウガラシ(ピーマン・パプリカ)は、世界中の伝統料理と呼ばれるものになくてはならないものとして存在する。トウガラシが伝わる前のインドやタイ料理ってどんなんだったの?トウガラシのない韓国料理や四川料理って考えられる?
 本書では中南米から西〜東ヨーロッパ、アフリカ・アラブ、西アジアから東アジアへと、トウガラシが伝搬した順に、その地域でのトウガラシ文化を紹介していく。章により濃淡や文章の上手い下手もあるが、そんなことより世界中に広がるトウガラシ文化(料理)の多様さに感動。この偉大な植物に敬意を表して、胃腸をやられない程度に辛いものを食べよう。

 お薦め度:★★★  対象:辛い物好きの人

【萩野哲 20100901】
●「トウガラシ讃歌」山本紀夫著、八坂書房

 トウガラシはトウモロコシやジャガイモと同様、中南米原産の植物で、それらの中でも最も早く世界中に伝搬した。主食となれないながら、その辛味に他に代替物がないことが要因らしい。本書は21人の著者が各々の専門地域のトウガラシ事情と辛さの魅力を解説している。世界で最もトウガラシを食べているのは何処? キムチの歴史は? 等、様々なトウガラシにまつわる疑問への回答が見つかるだろう。

 お薦め度:★★★★  対象:辛いのが大好きな人も嫌いな人も

[トップページ][本の紹介][会合の記録]