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本の紹介「トリセツ・カラダ」

「トリセツ・カラダ カラダ地図を描こう」海堂尊著・ヨシタケシンスケ絵、宝島社、ISBN978-4-7966-7308-2、2009年11月、953円+税


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【釋知恵子 20110630】【公開用】
●「トリセツ・カラダ」海堂尊著・ヨシタケシンスケ絵、宝島社

 人間のかわいいイラストの表紙にひかれて手にとった。著者は『チームバチスタの栄光』の海堂尊。医者であり、ベストセラー作家である彼がカラダについて描いた本。自分の体の中って、知らないことがいっぱいだけど、この本を読めばざっくりとカラダのことがわかって、カラダの地図を描けるようになるという。「カラダはちくわ」、「カラダはマンションで、困った侵入者をやっつける警備員が免疫」とか、たとえ話がいっぱい。確かに難しいカラダの話が、ぐぐんと自分に近づいてきた。難しいお話を易しく伝えないといけないことがある、お医者さんとか、医療に携わる人にも読んでほしい気がする。

 お薦め度:★★★  対象:カラダのことをざっくりと知りたい人に

【西村寿雄 20110630】
●「トリセツ・カラダ」海堂尊著・ヨシタケシンスケ絵、宝島社

 「読み終わったときにカラダの地図(内部イラスト)がかける程度に理解できるのがこの本の目的である。自分が病気にでもならないかぎり医学の本など読む気がしないが、この本はついつい引き込まれていく。まず、本を読む前に自分で「からだ地図」を書く欄があるが社会人でもなかなか描けないようだ。まず、体の基本構造が語られ、「からだの穴に注目」とはおもしろい視点だ。「いつも食べ物はからだの外にある」、「体の外と中との出入り口は毛細血管」とある。なるほど、これで体の器官の全体が見えてくる。イラストも入り必要な知識が簡潔に得られる。読み終わると「カラダ地図」も描けるようになる。もし、描けなかったらもう一度…。

 お薦め度:★★★  対象:カラダのことに無頓着な大人、子ども

【村山涼二 20110630】
●「トリセツ・カラダ」海堂尊著・ヨシタケシンスケ絵、宝島社

 私たちにとって最も大切な自分の「カラダ」のことがこのトリセツ(取扱説明書)で知ることが出来る。わかりやすいイラストで体の構造・機能を示す。消化管を「ちくわ」の穴ににたとえ、食物はからだの外にあると説明する。臓器それぞれの構造・位置・つながり・機能をイラストで説明する。赤ちゃんのできかた、DNAのはたらきなど、人間の体のすばらしさがよくわかる。それぞれの臓器のCT、MRI、組織のミクロ像の写真も添えている。最後に社会と医学に大変化をもたらすという、従来の死因診断のための死体解剖に代わる、Ai=オートプシイメージング(死体の画像診断)の必要性を述べている。

 お薦め度:★★★  対象:体を知りたい人、大切にしたい人に

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