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本の紹介「鳥たちの旅」
「鳥たちの旅 渡り鳥の衛星追跡」樋口広芳著、NHKブックス、2005年9月、ISBN4-14-091038-0、1160円+税
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【早川友康 20060217】【公開用】
●「鳥たちの旅」樋口広芳著、NHKブックス
謎に包まれたさまざまな渡り鳥の生態を衛星追跡によってその一端を解明しようとした記録。ハクチョウやツル、タカなどの旅が紹介されている。春、ジャワから3ヶ月かけてスマトラ島、マレー・インドシナ半島、中国を通り朝鮮半島を南下して日本に渡ってくるタカがいる。超遠回り1万km以上の旅をなぜするのか?朝鮮半島の非武装地帯が渡り鳥たちの重要な生息地になっているなど、あきない内容になっている。
お薦め度:★★★ 対象:鳥の好きな人
【和田岳 20050902】
●「鳥たちの旅」樋口広芳著、NHKブックス
15年かけて行われた衛星追跡による渡り鳥の研究の成果を紹介した本。
前半では衛星追跡の仕組みの説明を交えつつ、鳥の渡りを衛星を使って追跡した成果が紹介される。後半は、中継地の自然の紹介、夏鳥の減少の話題を紹介、データの分析結果、研究の苦労話と自慢話などなど。
移動の経路が紹介されるのは、ツル、ハクチョウ、ホウロクシギ、オジロワシ、そしてサシバとハチクマ。何よりも圧巻はハチクマ。なんせ、日本発、東アジア一周旅行のようなコース取り。なんでそんなに大回りを〜?
残念ながら発信器の重量制限のせいで、衛星追跡が可能なのは大型の鳥のみ。でも、とにかく衛星で追跡して初めてわかった鳥の渡りの新事実が満載! 一読の価値があるでしょう。
お薦め度:★★★ 対象:鳥好きなら誰でも
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