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本の紹介「うちのカメ」
「うちのカメ オサムシ先生カメと暮らす」石川良輔著、八坂書房、1994年4月、ISBN4-89694-645-6、2000円+税
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【外丸須美乃 20031024】【公開用】
●「うちのカメ」石川良輔著、八坂書房
「鶴は千年、亀は万年」というが、飼育記録としては30年以上で記録ものになるという。本書は、35年前に道端で売っていたカメと出会って以来、ずっと家族の一員として一緒に暮らす様子を描いた実録記。ある日、水槽からカメを出してみると、その活発な動きに驚き、以来家の中で放し飼いにする。著者は研究者ということもあり、カメの習性や生態、地理感覚等、緻密に観察分析する。カメにもお気に入りの場所(パジャマ・スリッパ・ひざの上などなど)がちゃんとあり、その個性豊かな姿には驚かされる。写真もふんだんに用いて解説されており、気に入らないことがあると、「嫌ッ」と前足を反らすカメコの姿は実に愛らしい。カメが好きな人だけでなく、生き物を飼っているすべての人へおすすめの一冊。
お薦め度:★★★★ 対象:現在カメを水槽で飼っている人、カメを飼ってみたい人
【瀧端真理子 20030819】
●「うちのカメ」石川良輔著、八坂書房
道端で売られていたちいさなクサガメと、35年間、いっしょに暮らし続けている石川夫妻の実録記。生活をともにするうちに、このように(おそらく人間の側が)生きものに感情移入できるんだ、と感動してしまう。石川家のカメコは、夫妻がしばらく自宅を留守にしたあとには、甘えて足元につきまとったり、ひざに乗りたがったりするのだそうだ。
カメコの意思表示のしぐさやすぐれた方向感覚など、クサガメの生態や行動の研究が進んでいない現状の中で、オサムシ研究者の筆者は、カメコの記録を残すことを義務と考えたという。身近な生きものなのに、配偶行動すら明らかにされていないとは。
かわいいカメコの写真を見ると、ついついカメを飼ってみたくなるけど、解説者の矢部さんによって、安易な気持ちに釘をさすようになっているところが秀逸。
お薦め度:★★★★ 対象:生きもの好きな人なら誰でも
【外丸須美乃 20031024】
●「うちのカメ」石川良輔著、八坂書房
「鶴は千年、亀は万年」というが、飼育記録としては30年以上で記録ものになるという。本書は、35年前に道端で売っていたカメと出会ってからずっと家族の一員として、一緒に暮らす様子を描く実録記。ある日水槽からカメを出してみると、その活発な動きに驚き、以来家の中で放し飼いにする。著者は研究者ということもあり、カメの習性、生態、しっかりとした地理感覚等、緻密に観察分析する。カメにもお気に入りの場所(パジャマ・スリッパ・ひざの上などなど)がちゃんとあり、その個性豊かな姿には驚かされる。写真もふんだんに用いて解説されており、気に入らないことがあると、「嫌ッ」と前足を反らすカメコの姿は実に愛らしい。ビタミン摂取や日向ぼっこ等、様々なことに気をつかう石川夫妻の深い愛情には脱帽する。カメが好きな人だけでなく、生き物を飼っているすべての人へおすすめの一冊。
お薦め度:★★★★ 対象:現在カメを水槽で飼っている人、カメを飼ってみたい人
【六車恭子 20030817】
●「うちのカメ」石川良輔著、八坂書房
かつてローレンツが「ソロモンの指輪」で死ににくい動物、死ぬまでに長い時間かかるにすぎない動物のみが「飼える」のだ、と嘆いている。
石川家の「カメコ」は道端の出店で見い出されて(あえて買われてとは言えない!) から35年、今なお出会いの日々を更新しているようだ。4匹の子ガメ(ゼニガメだっ
たはずがクサガメだった!)の中で一番のろまで生育の遅い子ガメが冬を越し生き延びた。24年目には産卵の場面を(雌だったんですね!)、水の中より散歩が好きだということや、赤ん坊のように甘える様子が、数々の写真も添えられて楽しめる。
ローレンツの警告はさておき、「石川家のカメコは石川家に属する」と思えるほど生き物とつき合う飼い主の懐の深さが実感できる。カメを飼うって、楽しいんだ、愉快な気分に浸れます。
お薦め度:★★★ 対象:家で何かペットを飼っている人、これから飼いたいと思っている人
【和田岳 20030822】
●「うちのカメ」石川良輔著、八坂書房
オサムシの研究者として知られた著者が、ペットのクサガメのことを書いた本。といってもただのクサガメではなく、なんと35年も生きているという(どうやらクサガメの飼育最長記録を更新中らしい)。カメとの出会いからはじまって、飼育の仕方、カメとの交流、カメの行動などが淡々とつづられる。カメの研究者である矢部隆氏の注が随所にあり、さらに終わりにはカメについての解説もある。思い出しながら書いたペットについてのエッセイだが、カメの興味深い行動がいろいろと出てくる。たくさんでてくるカメの写真がかわいい。カメ好きは必読!
お薦め度:★★★ 対象:カメ好き、ペット好きに
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