友の会読書サークルBooks
本の紹介「海辺のたから」
「海辺のたから」ヘレン・ブッシュ著、ぬぷん児童図書出版、1977年、ISBN4-88975-101-7、1400円+税
【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。
もし紹介文についてご意見などありましたら、運営責任者の一人である和田(wadat@omnh.jp)までご連絡下さい。
[トップページ][本の紹介][会合の記録]
【六車恭子 20051216】
●「海辺のたから」ヘレン・ブッシュ著、ぬぷん児童図書出版
生まれたその場所、その時代をかけがえのないものにすることができるのは、その人の志にあるのかもしれません。著者のヘレン・ブッシュさんは地質学・古生物学を学んだカナダのオンタリア博物館で教育スタッフをしたこともある研究者。150年も前に世界の各地の博物館に収蔵されている化石の採集者メアリー・アニングの知られざるおいたちに興味を抱かれたのは当然の成りゆきだったろう。
ここには貧しい大工の娘に生まれたメアリー・アニングが化石の宝庫・ライム・リージスの海辺で世界初の魚竜イクチオサウルスを見い出したいきさつが書かれています。採集した「宝」への愛着心、好奇心が「なぜ?」「どうして?」に発展して生涯メアリーを内から駆り立てた様子を12才の少女の姿に印象的にとどめて秀逸。
お薦め度:★★★ 対象:身の回りに宝を見い出すヒントを求める人にぜひ
[トップページ][本の紹介][会合の記録]