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本の紹介「ウナギ 大回遊の謎」
「ウナギ 大回遊の謎」塚本勝巳著、PHPサイエンスワールド新書、2012年6月、ISBN978-4-569-79670-3、900円+税
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【萩野哲 20120822】【公開用】
●「ウナギ 大回遊の謎」塚本勝巳著、PHPサイエンスワールド新書
ウナギは“不思議”という言葉を代表するような生物である。アリストテレスの時代には、他の水域から隔離された池に生息していたり、雌雄もわからないウナギを泥から生じたと考えていた。ウナギの子供がレプトセファルスであり、大西洋のウナギの産卵場がほぼ特定されたのがおよそ100年前であるが、依然として謎の多い魚である。著者は回遊現象への興味からウナギ研究に入り、30年を超える情熱をかけてついにニホンウナギの産卵場を発見するに至った。耳石日周輪の情報から産卵日を、採捕したレプトセファルスのサイズから場所を特定し、どんどん追い詰めていく過程は推理小説のようである。世界的に減少しているウナギ資源の問題にも触れており、読者はウナギの謎解きを十分に満喫できるであろう。
お薦め度:★★★ 対象:いつまでも蒲焼きを食べたい全ての人
【和田岳 20120824】
●「ウナギ 大回遊の謎」塚本勝巳著、PHPサイエンスワールド新書
よく新聞をにぎわすウナギの産卵場所探しの話。断片的にマスコミなどで話を耳するが、まとまって読むと、ドラマチックで発見探索物語として素直に面白い。
ウナギの産卵時期。世界のウナギの産卵場所探し事情。河川にあがらないウナギの発見。サイドストーリーも興味深い。
お薦め度:★★★ 対象:ウナギの産卵場所の話はもう聞き飽きたし、そもそも見つかったん〜?という人
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