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本の紹介「野鳥のレストラン」

「野鳥のレストラン」森下英美子文・新開孝写真、少年写真新聞社、2022年11月、ISBN978-4-87981-765-5、1800円+税


【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。
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【和田岳 20230623】【公開用】
●「野鳥のレストラン」森下英美子文・新開孝写真、少年写真新聞社

 鳥の採食行動に焦点をあてた写真絵本。観察テーマに沿った写真を複数組み合わせて、鳥の採食行動が次々と紹介される。
 ツバキやサクラの花にくる鳥、草や木の種子や液果を食べる鳥。ヒナに虫を運ぶスズメやツバメ。街中で人の食べ物を食べる鳥。カラスの貯食行動。林床のシロハラ、モズの捕食とはやにえ。カワセミとミサゴのダイビング。谷川のキセキレイとカワガラス。樹液の出る場所を虫をとるカラスなどなど。
 比較的身近に見られる鳥が多いので、この本をヒントに、ぜひ自分でも鳥の採食行動を観察してみて欲しい。モズのはやにえを横取りするジョウビタキ、樹液の出る木で虫を捕るカラス、カマキリの卵のうを食べる鳥などは研究テーマにもなりそう。

 お薦め度:★★★  対象:鳥の暮らしを見てみたい人に
【冨永則子 20230424】
●「野鳥のレストラン」森下英美子文・新開孝写真、少年写真新聞社

 鳥は人間と同じように2本足で歩くが、卵から生まれ、クチバシと羽があって空を飛ぶ。空を飛ぶには体を軽くしていないといけないから、お腹に食べ物を貯められないので、いつも腹ペコ。だから、いつでも、どこにでもあるのが野鳥のレストラン! 花や木、水場など、様々の場所で食べ物を得る野鳥たちの姿を追っていく。1見開きごとにまとめられているが、情報量がとても多い。鳥の食性だけでなく、植物や昆虫との関わり、ヒトとの関わりまで幅広く言及されている。小さい子向けの写真絵本だが、オトナでも充分な読み応えがある。鳥のウンチの白い部分が尿酸じゃなかっただなんて、サラッと触れられていて、びっくり仰天だった。

 お薦め度:★★★  対象:鳥のくらしに興味のある人に
【西本由佳 20230618】
●「野鳥のレストラン」森下英美子文・新開孝写真、少年写真新聞社

 山や公園の木々、草、畑や水辺、電柱など、人の身近にはいろいろな環境がある。何気なく通り過ぎてしまいそうだが、よく見てみると、そこは鳥たちの食事場所でもあるということが分かる。椿や桜の蜜を吸う鳥、木や草の小さな実を食べる鳥、他にも虫や人の落とした食べ物など、いろんな場所で鳥たちは懸命に食べ物を見つけて糧としている。見ようと思って見てみれば、身近なところでも鳥たちの生活の一端にふれることができる。

 お薦め度:★★★  対象:ふだん歩く場所をただの通り道だと思っている人に
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