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本の紹介「図解・プレートテクトニクス入門」

「図解・プレートテクトニクス入門 なぜ動くのか? 原理から学ぶ地球のからくり」木村学・大木勇人著、講談社ブルーバックス、2013年9月、ISBN978-4-06-257834-9、860円+税


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【中条武司 20140221】【公開用】
●「図解・プレートテクトニクス入門」木村学・大木勇人著、講談社ブルーバックス

 プレートテクトニクスを紹介した一般書は数あれど、その力学的視点のみで書かれた本は見たことがない。もちろんプレート論にいたる歴史的な経緯や岩石の化学的な性質も書かれているけど、それも力学的な説明をするための前ふり。岩石であるプレートなぜ動いたり曲がったりする? プレートが動く原理は? 沈み込むプレートのそばになぜ高い山がある? 地震はどんな場所で、どんな種類の地震が起こる? などなど、帯にあるようにプレート運動に関わる「そもそも」がよくわかる。中学生にはさすがに難しいだろうけど、プレートテクトニクスを知るには必読です。

 お薦め度:★★★★  対象:高校生以上で地球の仕組みを知りたい人

【西村寿雄 20131212】
●「図解・プレートテクトニクス入門」木村学・大木勇人著、講談社ブルーバックス

 「プレートテクトニクス」について、近年の考え方を取り入れてわかりやすく説いている。「大陸移動説」から「プレートテクトニクス」に至った経過、岩石の結晶学的な見方からプレートが動く原理、実際に起きている伊豆半島やインド大陸の衝突、地震の話と興味深い話が多く盛り込まれている。特に、岩石の元になっているケイ酸塩鉱物についての記述は他にあまり例がない。プレート運動の原動力はプレートの沈み込みにあること、スーパープルームが大陸を開いていること、沈み込み帯で部分融解したマントル動きの上昇流など近年の考え方も大胆に取り入れている。プレートテクトニクスの全貌が読み取れる。

 お薦め度:★★★★  対象:現在の地球のからくりを原理的に学びたい人

【村山涼二 20131213】
●「図解・プレートテクトニクス入門」木村学・大木勇人著、講談社ブルーバックス

 地球の表面を覆う「プレート」の運動によって起こる地球上の現象を解き明かす地球科学を「プレートテクトニクス」という。ウエーゲナーが大西洋を挟む両大陸の海岸線の形が合うこと、両大陸に共通の化石があることなどにより大陸移動説を唱えたが、移動の原動力については結論が得られなかった。その後の多くの研究結果、地震波トモグラフィー、岩石が流動する仕組み、マントルから海洋プレートの出来る仕組み、プレートを引き込むスラブの働き、沈み込み帯で付加作用により陸ができ、島孤列島が出来、背後に火山帯が出来る、など多くの研究成果による説明が出来るようになった「プレートテクトニクス」の発展経過を多くの図解で示している。沈み込み帯で起こる地震・津波についても、東北地方太平洋、南海トラフにも触れている。更に未解明の問題が多く残っているとのこと。

 お薦め度:★★★★  対象:地球を理解したい人

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