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本の紹介「分水嶺さがし」
「分水嶺さがし」野坂勇作著、福音館書店たくさんのふしぎ2016年8月号、667円+税
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【森住奈穂 20161222】
●「分水嶺さがし」野坂勇作著、福音館書店たくさんのふしぎ2016年8月号
分水嶺、読んで字のごとく、水を分ける嶺。分水嶺を境にして、川と川が別々の方向に流れている。さぞや急峻な峠かと思いきや、いろんな分水嶺が紹介される。谷頭浸食(こくとうしんしょく)、河川争奪(かせんそうだつ)といった聞きなれない熟語も、冒頭に砂遊びの場面があるので、川の始まる地点が遡る様子や、別の流れをうばいとって自分の流れに合わせてしまう様子がイメージしやすくなった。地面が沈みこんだり盛り上がったりして分水嶺の場所が移ったり、川の流れる向きが変わったりするなんて、なんだか神話の世界を見ているような気持ちになるが、実は分水嶺は身近にもあって、水が二手に分かれて流れ出すその地点を、地図を眺めて探すのが乙なんだって。
お薦め度:★★★ 対象:地図・地形から想像をふくらませてみたいひと
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