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本の紹介「知能の謎」
「知能の謎 認知発達ロボティクスの挑戦」けいはんな社会的知能発生学研究会編、講談社ブルーバックス、2004年12月、ISBN4-06-257461-6、980円+税
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【釋知恵子 20060420】
●「知能の謎」けいはんな社会的知能発生学研究会編、講談社ブルーバックス
人間とそっくりの形や動き、時に話したりするロボットを作る理由が、今まで理解できなかった。というよりもむしろ嫌だなあという印象を持っていた。本当は人間の方がいいのに、それが難しいからその代わりとしての、人間ぽいロボット。そんな風にとらえていたからだ。この本を読んで、その見方が少し変わった。ロボット研究の原点には、人間への興味や関心があるらしい。ヒトの機能を分析し、ロボットによって再現することで、ヒトという生き物を理解する。その中でもヒトは環境の中で影響を受け、相互に作用し、知能は発展し続けることに注目し、それをロボットで再現しようというのがこの本の主題である認知発達ロボティクス。著者たちは、知能発達ロボティクスに取り組む研究者たちだ。ところどころに対話形式の文章をはさみ、それぞれの研究の立場を説明していきながら、実際のアプローチ法を章ごとに紹介していく。案内役は作家の瀬名秀明氏。小説家の手が入っているのだから、もう少し理解しやすいものとして期待して読んだが、具体的なアプローチ法になると、はてながいっぱいとんで、途中なんども中断した。なんとか最後まで読んだが理解にはほど遠く、大きな「感じ」はつかめたかなという印象。
お薦め度:★★ 対象:現在のロボット研究に興味のある人と、システムとしての人間に興味のある人
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